スマホ/タブレットでDVDを見る ポータブルバッテリを使えばどこでもOK

レビュー

2016/04/22 19:06

 スマートフォン(スマホ)やタブレット端末で動画を視聴する人は多い。必然的にネット動画を見ることが多くなるだろうが、せっかく持っているお気に入りのDVDソフトを外出時の空き時間に見たい、と思う人も少なくないだろう。スマホ/タブレットでDVDソフトを視聴できるロジテックのDVDプレーヤー「ワイヤレスDVDドライブ LDR-PS8WU2V」を試してみた。


ロジテック「ワイヤレスDVDドライブ LDR-PS8WU2V」

 通常、DVDソフトを見る場合にはテレビとDVDレコーダー/プレーヤー、もしくはドライブを搭載したPCなどが必要だ。すると家の中での視聴が多くなる。しかし「LDR-PS8WU2V」は、Wi-Fi機能を備え、スマホ/タブレットにDVDソフトの映像をワイヤレスで転送することができる。電源の確保が必要だが、ACアダプタのほか、モバイルバッテリでも駆動するので、カバンにを入れれば電車の中でも視聴ができる。
 


電源用のUSBケーブル、ACアダプタとAndroid端末と接続できるUSBケーブルが付属する

 それでは早速、「LDR-PS8WU2V」とスマホを接続してみよう。まずは、スマホ側のWi-Fiをオンにしておく。次いで、DVDの再生アプリ「Logitec Wireless DVD Player」をインストールする。専用アプリはiOS/Android版があり、どちらも無料でインストールできる。
 


本体背面のスイッチを「AP(アクセスポイント)」に

 続いて、「LDR-PS8WU2V」とスマホを連携する。ドライブ背面のスイッチを「AP」に合わせて、スマホのWi-Fi画面を表示。接続する機器として「logitecdvd-●●●●●●」を選択する。接続に必要な暗号キーは本体底面に記載されているのでチェックしよう。これで「LDR-PS8WU2V」とスマホがWi-Fiで接続できた。
 


スマホ側からWi-Fi機器として「LDR-PS8WU2V」を選択、本体底面の暗号キーを入力する

 これで準備はできた。早速アプリを起動しよう。初回起動時にはパスワードを求められるので、DVDドライブのパッケージに付属しているパスワードを入力する。
 


シリアル番号などを入れた後、「Logitec Wireless DVD Player」を起動した

 アプリを起動すると、すぐにDVDの再生がスタート。非常にスムーズに映像を見ることができる。メニューボタンから再生するチャプターを選べるほか、途中で視聴を止めても停止位置を覚えている「レジューム再生」機能により、続きから再生することができる。
 


DVDの再生画面。画面をタップするとこのようにボタン類が表示される

クルマでの長時間移動に便利 子どもにも好評


 「LDR-PS8WU2V」は、通勤・通学中だけではなく、これからやっているゴールデンウィーク(GW)などでクルマで長時間移動する際にも活用できそうだ。2~3時間もクルマに乗っていると、大人は我慢できても子どもはなかなか我慢してくれない。ぐずった時はスマホやタブレットでネット動画を見せていたが、パケット料金がかさんでしまう。
 


モバイルバッテリでの電源供給にも対応した。

 そこで「LDR-PS8WU2V」をモバイルバッテリに接続して電源を確保。iPad miniとWi-Fi接続をして子どもが好きなDVDを再生してみた。iPad miniは、子どもが手に持って映像を見るのにちょうどいいサイズ。テレビよりちょっと画面が小さいが、手に持って視聴するので没入感が高く、見たことのあるアニメでも改めて見入っていた。
 


「DVDが見られるの?」とニコニコしながらタブレットを抱えていた娘。夢中で見始めた。

 レビューの時は自宅で視聴したが、クルマの場合、クルマの中で固定すれば子どもたちも疲れず、DVDを楽しめるだろう。これなら次の旅行の際、クルマの中でおとなしくしていてくれそうだ。

 また、ネット動画と異なり、電波に依存することなくトンネルの中でも快適に視聴でき、またシガーソケットから電源をとることで、DVDドライブ、タブレットともに電池切れを心配することもなさそうだ。
 

ビジネスでもあると便利 長期出張の移動中に楽しむ


 新幹線を使った出張の移動中などにも映画などを楽しむことができそうだ。このときは、タブレットだけを出して、DVDドライブは鞄の中に入れておいてもOK。「LDR-PS8WU2V」はダブルアンテナを搭載しているので、屋外でも安定して映像を転送することが可能。実際、「LDR-PS8WU2V」からちょっと離れた場所に移動しても映像が途切れることはなかった。
 

音楽CDのダイレクト取り込みもできる


 このほか、「LDR-PS8WU2V」は、音楽CDからスマホ/タブレットに直接音楽をリッピングすることが可能だ。その際はDVDの再生アプリ「Logitec Wireless DVD Player」ではなく、「Logitec CD Ripper」をインストールしよう。こちらも無料で手に入る。
 


取り込みたい音楽CDをセットし、アプリを起動してリッピングを開始

 DVDを視聴するときと同じように「LDR-PS8WU2V」とWi-Fi接続をした上で、「Logitec CD Ripper」アプリを起動し、設定画面を開く。そこから無線設定を選び、DVDドライブから宅内のWi-Fiに接続できるようにする。こうすることで、インターネット上にある音楽CDのデータベースにアクセスでき、リッピング時にアーティスト情報やアルバムや曲のタイトルなどを一緒に取り込むことができる。
 


インターネット上のデーターベースから楽曲情報を拾ってくるので、入力の必要もない

 iOSでは取り込んだ音楽データは「ELECOM Hi-RES Musicx Player」で再生できる。これはiOSの仕様上、取り込んだ音楽データを直接、iOSの音楽アプリから操作できないためだ。また、同アプリを利用して、好きな曲を選んでオリジナルのベストCDを作成することもできる。

 ネット動画がこれだけ普及したいま、DVDソフトを見るシーンは限られる。しかし、せっかく持っているコンテンツを有効に活用しない手はないし、通信状況が悪い場合やパケットを消費したくないシーンは少なくないだろう。そんなとき「LDR-PS8WU2V」と電源が確保できれば手持ちのスマホ/タブレットで映像/音楽が楽しめるのは便利だ。

 特に子どもがいる家庭ではその利便性は高まるはずだ。移動中はもちろん、家族旅行時のホテルで過ごすときなど、これがあれば子どもたちもおとなしくなる。モバイルバッテリで使えるため、キャンプ場などでも利用できる。これでロジテックダイレクト価格で1万円を切っているので(2016年4月22日時点)、子どもが好きなDVDと一緒にカバンに入れておきたいと思った。