J:COM、MVNO事業に参入、J:COMオンデマンド視聴は通信量カウントなし

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2015/10/14 15:34

 ジュピターテレコム(J:COM)は10月13日、MVNO(仮想移動体通信事業者)事業に参入し、新サービス「J:COM MOBILE」を10月29日から全国のJ:COMエリアで提供すると発表した。


中央左から佐々木新一会長、牧 敏夫社長

 記者会見の冒頭、佐々木新一会長は、J:COMがこれまで手がけてきた事業について「柱であるケーブルテレビ(CATV)事業のシェアは50%あり、契 約数は405万契約になる。このほかはインターネットが301万契約、PHONEが363万契約と順調に伸びている。タブレットでテレビを視聴できる 『withタブレット』は2年間で45万契約に達した。アクティブ率も55%と高めで、順調にセカンドスクリーンとしての利用が浸透している」と強調し た。
 


事業について説明する佐々木会長

 動画視聴サービスを取り巻く現状について、牧俊夫社長は「動画視聴のモバイルシフトが進んでいる。われわれのユーザーは50~70代だが、そういった 方々にも家の外でもテレビを観ていただけることを提案したい。また若者のテレビ離れと言われているが、YouTubeなどは視聴しており、コンテンツから 離れたわけではない。そうした人たちにもテレビを観てもらいたい」と、年配者、若い世代に向けてサービス訴求を行っていきたいと話した。
 


年配者、若い世代に訴求していくと話す牧社長

 さらに、動画配信サービスを取り巻く動向として、「NETFLIXが日本に上陸するなど動画配信サービス市場は拡大している。しかし、それらはパケット 料金が別のため、ずっと観ているとどうしても通信費が高額になる」と話し、「『J:COM MOBILE』では、『J:COMオンデマンド』を利用して映像コンテンツを視聴する際、パケット量は月額のデータ通信量にカウントしない」とした。
 


J:COMオンデマンドを視聴する際は通信量はカウントしない

 例えば、解像度HVGAW(640×360)、ビットレート1.3Mbpsでの動画を1日1時間視聴した場合、1か月で約18GBのデータ通信量となる が、「J:COMオンデマンド」であれば無料となり、データ量を気にせずに動画を視聴できる。「J:COMオンデマンド」は国内外のドラマやアニメ約3万 8000本を楽しめるほか、ゴルフやプロ野球などのライブ中継も視聴できる。
 


一般的な動画配信サービスと比較すると圧倒的に安い

 なお、データ通信量カウントなしは、プリインストールのJ:COMオンデマンドアプリ利用時に限る。YouTubeなどの動画配信サービスや、同じコン テンツをほかのアプリを利用して視聴した場合は、データ通信量がカウントされる。また、前日までの直近3日間で通信量が合計3GB以上の場合は、通信速度 制限を翌日から行うとしている。

 端末は、LGエレクトロニクス製のタッチパネル操作が可能な折りたたみ式のAndroid搭載スマートフォン「LG Wine Smart」を用意する。テンキーとタッチパネルの両方を備え、フィーチャーフォンに慣れ親しんだ人でも抵抗なく利用できる。
 


折りたたみ式の「LG Wine Smart」

 J:COM加入者向けサイト「MY J:COM」にすぐアクセスできるほか、よく使う機能にワンタッチでアクセスできる「ざっくぅキー」を搭載する。

 料金プランは、端末をセットにした「J:COM MOBILE スマホセット[3GB]」で2年の長期契約の場合、月額2980円、標準契約で月額3680円となる。長期契約で「J:COM TV」もしくは40MB以上の「J:COM NET」に加入すると端末代金が実質無料となる。
 


料金プラン

 このほか、訪問による契約手続き、端末の宅配、遠隔サポートでの初期設定などサポートが充実している。月額500円の「おまかせサポート」も提供する。ワイヤ・アンド・ワイヤレスの公衆無線LAN「Wi2 300」も追加料金なしで利用できる。