ホームルーター、売れてます

アナリストPOSデータ分析

2021/10/07 14:05

 バッテリーを搭載していないため持ち運びができないものの、モバイル回線を使用するため固定回線の工事が不要で手軽にインターネット環境を構築できるホームルーターの販売増が、家電量販店ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかとなった。


 ホームルーターは、2014年12月にSoftBankBB(当時)が提供を開始するが、市場として拡大し始めたのは、UQコミュニケーションズがSpeed Wi-Fi HOMEの製品を発売した17年に入ってからだ。21年4月第3週(4/12-4/18)の販売台数を「100.0」として指数を算出したところ、7月第4週(7/19-7/25)、第5週(7/26-8/1)に指数が100を一時的に超えた。docomoがHome 5Gサービスを開始した8月第4週(8/23-8/29)以降は恒常的に100を超え、9月第4週(9/20-9/26)に244.5、翌第5週(9/27-10/3)も215.6を記録し、約5カ月の間に市場規模は2倍以上に膨れ上がっている。

 では、対応しているキャリアごとに台数シェアを算出し、21年4月第3週以降の動きを追っていく。
 

 4月はSoftBankが6割超を占め、優勢を保っていた。しかし、UQ mobileのシェア上昇やSIMフリー対応のNECプラットフォームズ「Aterm HT100LN」の瞬間的な販売増により、SoftBank優位の状況が揺らいできた。8/27発売の「home 5G HR01」をきっかけに、docomoは48.9%のシェアを獲得して首位になった。その後もdocomoはシェアを伸ばし、直近の9月第5週には61.5%に達した。

 SoftBankも5G回線に対応する「Airターミナル5」を10月以降に提供開始すると発表しており、5G回線に対応するホームネットワークが出揃った後、更に市場は拡大するだろう。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。


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