値上がりするグラフィックボード市場、2カ月で10%上昇

アナリストPOSデータ分析

2021/02/18 15:00

 パソコンの映像をディスプレイに出力するために必要なグラフィックボード市場において、平均単価の上昇が続いている。2020年12月1週(11/30-12/6)から21年2月2週(2/8-2/14)の状況を、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」でみていく。


 足元の21年2月2週における、機種(JANコード)別のランキングをみてみる。1位はシー・エフ・デー販売の「GG-GTX1660SP-E6GB/DF」(平均単価2万6500円)、2位はZOTACの「ZT-A30700H-10P」(同7万31600円)、3位もシー・エフ・デー販売の「GG-RTX3070-E8GB/OC/DF2」(同6万7500円)、4位はMSIの「RTX 3070 GAMING X TRIO」(同7万8800円)、5位はASUSの「PH-GTX1650-O4GD6-P」(同1万8000円)の順になった。

 そこでグラフィックボード市場全体とこの上位製品の平均単価変動率をそれぞれの20年12月1週の平均単価を「100.0」とした変動率を算出してみた。ただし、3位だったシー・エフ・デー販売の「GG-RTX3070-E8GB/OC/DF2」は発売から2週しか経過しておらず、短期間の変動率しか追えないため、対象から除外している。
 

 まずグラフィックボード市場全体の変動率をみると、12月5週('20/12/28-'21/1/3)は年末年始のセールの影響もあり「88.3」と基準値よりも安価となったが、以後週を追うごとに右肩上がりで変動率は推移、2月2週には「108.6」に達した。12月5週と比較すると6週で20ポイント超上昇している。また、上位4製品の変動率をみても、21年1月以降は軒並み上昇傾向を示しており、10週の間に10ポイント以上の平均単価上昇が明らかとなった。



*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。



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