PCを自作する際に必須となる主要パーツの販売数量伸び率(前年同月比)を算出したところ、前年を大きく上回ったのはSSDとメモリで、ほぼ前年並みにとどまったのはマザーボードとCPU、HDDベアドライブ。一方、大幅なマイナスに転じたのはグラフィックボード(グラボ)で、ジャンルごとに明暗が分かれた。特に目につくのはSSDの好調ぶりで、単価下落を背景に動きが活発化していることが、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から明らかとなった。


 2018年1月から19年2月までの主要PCパーツの販売数量伸び率をみると、売れ行きにばらつきがあることが分かる(図1)。まず、SSDは集計期間中の全ての月で伸び率はプラスで推移しており、直近の19年2月は230.5%と前年の2倍以上の販売数量となった。メモリは前年割れで推移してきたが、基調は徐々に改善。18年12月にはようやくプラスに転じ、19年2月には前年比5割増の155.3%に達した。一方、プラスで推移していたCPUやマザーボード、HDDベアは、18年11月に揃ってマイナスへと後退。2月はマザーボードが116.6%と2桁増となったが、CPUは104.1%、HDDベアは97.7%とほぼ前年並みにとどまった。これに対して仮想通貨のマイニングブームの沈静化などで販売が鈍化したグラボは、18年後半から前年比60%程度と低調な推移となっている。

 売れ行きで明暗を分けた主要パーツの中で、需要増が続くSSDの躍進要因を探るため、単価や容量について深掘りしてみた。
 

 まず、SSDの単価を調べるため、18年1月の1GB当たりの単価(GB単価)を算出、この値を基準にした単価下落率を算出した(図2)。GB単価は毎月3-5ポイント程度コンスタントに下落し続け、18年12月にはマイナス51.2%と、一年で半値に達した後、ここ数カ月は横ばいで推移していることが分かる。次に平均容量をみると、GB単価の下落を背景に、18年春を境に400GB前後と大容量化が進み、GB単価が半値に達した18年12月には500GB台に突入。19年2月の平均は513.7GBと、ここ数カ月で約100GBも大容量化した。こうしたことから、GB単価の下落と大容量化が進み、SSD市場が活況を呈する大きな要因となっている。

 世界的なスマートフォン需要の減速によって、SSDに使われるNANDやメモリに使われるDRAMの在庫がダブつき、単価下落へと連鎖している。今後もSSDやメモリの単価が下がる傾向は続く見通しで、自作PC市場だけではなく、HDDからSSDへの換装やメモリの増設といった需要が喚起される可能性は高い。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。