日本時間の9月13日未明、アップルは「iPhone 8/8 Plus」と「iPhone X(テン)」を発表した。2012年発売の「iPhone 5」以降、毎年9月には新機種の発売が恒例となり、その直前には予想記事がいくつも取り上げられるなど、ファンの期待度は高い。今月22日が発売予定の「iPhone 8/8 Plus」は、前機種に比べて大きさと重さが増したこと、本体の前面と背面の堅固なガラスを新たに使用した点に特徴がある。発売が目前に迫るなか、ここでは、家電量販店・ネットショップの実売データを集計する「BCNランキング」から、歴代シリーズの立ち上げ直後の売れ行きを振り返ってみる。

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 発売当日から30日間での累計販売台数の推移をシリーズごとに比較するため、「iPhone 5s/5c」の発売初日を基準として、指数を算出した(図1)。この期間で台数が最も多いのは「iPhone 6/6 Plus」で、次いで「iPhone 6s/6s Plus」「iPhone 5s/5c」「iPhone 7/7 Plus」が続いた。これらはすべて13年以降に発売されたシリーズだ。この年の「iPhone 5s/5c」から、ソフトバンクとauにNTTドコモを加えた3社が、iPhoneの取り扱いを開始したことが、それ以降の販売台数を伸ばす要因となった。

 ただし、「iPhone 6/6 Plus」をピークに、近年のシリーズは販売開始直後の勢いが相対的に鈍っている。1年前にリリースした「iPhone 7/7 Plus」の指数は、発売から30日経過した時点で、「iPhone 6/6 Plus」の約3分の2程度にとどまった。立ち上げ直後の売れ行きが、その製品の人気が示すバロメータとなるため、今回も新機種の出足に注目が集まることになる。
 
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 続いて、iPhoneのシリーズ別に過去3年間の販売台数構成比をみると、毎年9月からの1年間は、発売直後の新シリーズが6~8割を占めているが、その一方で、「iPhone 5s/5c」や「iPhone SE」などの画面サイズが4インチの機種が2割前後をキープし続けている点も特徴的だ。「iPhone 6/6 Plus」以降は4.7、5.5インチが主流となったが、大画面を避けて、4インチのiPhoneを使い続けたいというニーズが一定数あることを裏づけている。

 例年通りであれば、新機種の「iPhone 8/8 Plus」が販売台数を伸ばしていくはず。ただ今年は、11月に機能やデザインなどの真新しさを特徴とした「iPhone X」が控えているため、買い控えを誘発する可能性もある。(BCNアナリスト 山口渉)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。