レコーダー市場の停滞が続いたが、この7月はほぼ1年ぶりに販売台数伸び率(前年同月比)がプラスへと転じ、リオ五輪効果が色濃く現れるものとなった。特に目につくのは「全録」モデルの売れ行き。レコーダー全体に占める6-7月の台数比率は、初めて10%を超えており、存在感はにわかに高まりつつある。一方、レコーダーと関係性の深いテレビでも4K対応の販売台数が顕著。いずれも五輪による需要の押し上げ効果となった。


 2015年5月以来、レコーダー市場の台数伸び率はマイナスで推移。今年の2月には前年の約4分の3にまで縮小したが、7月は前年比107.2%と、14か月ぶりにプラスへと転じた。4K対応が好調な液晶テレビも需要は旺盛で、五輪が需要喚起をもたらす要因となっている。

 レコーダーで目につくのは、「全録」モデルだ。地デジ放送の主要放送局の番組を全て受信することができる6チューナー以上を搭載したモデルを全録と規定すると、過去2年間、全ての月で前年比を上回り、15年11月には356.3%を記録(図1)。一時は勢いも沈静化しつつあったが、直近の7月では172.7%と常に2ケタ増が続き、持ち直している。また、全体に占める台数比率は6月が10.3%、7月も10.0%と連続して初の2ケタ台となった(図2)。
 

 現在、パナソニックと東芝の2社が全録モデルを展開している。ただし、牽引しているのはパナソニックで、販売台数の規模は3年間で10倍以上まで拡大している。レコーダー市場においては型落ち製品の比率が多くなっているなか、今年発売した全録モデルのレコーダーはパナソニックの4機種のみ。平均単価が高いものでも16万円強と高価格ではあるが、直近3か月で全録モデルの機種別シェアをみると、この4製品が上位を占めている。このままパナソニックがシェアを取り続けるのか、または他社が対抗馬となる新製品を投入してくるのか、各社の動きがレコーダー市場全体の動向を左右するだろう。