外付けハードディスク(HDD)市場は、2016年5-6月と2か月連続して販売台数・金額の伸び率(前年同月比)がいずれもプラスで、需要が堅調であることが分かる。そのなかで大容量化がすすみ、6月は「3-5TB未満」の比率が初めて3割を突破。これまで需要の中核を占めてきた「2-3TB未満」からの世代交代が明確化した。「3-5TB未満」の単価下落は顕著で、1GB単価の推移をみると、この2年で2割近く下げたことが躍進要因となっている。


 直近13か月における外付けHDDは、台数・金額の伸び率はおおよそプラスマイナス5%の範囲内で推移している。安定した動きが続いているのは、パソコンの周辺機器としてだけではなく、テレビやレコーダーの周辺機器としても利用が広がったことが大きい。そこで、過去2年の容量帯別の台数構成比を抽出してみたところ、大容量化が進んでいることが分かった(図1)。「1-2TB未満」の台数比率はほぼ横ばいで推移しているのに対して、ワンランク上の「2-3TB未満」では、14年6月の40.9%をピークに月を追うごとに比率は漸減。16年5月では3割を割り込み、この6月は28.3%とさらに後退した。代わって比率が高まってきたのは「3-5TB未満」の容量帯で、14年6月時点の構成比は15.2%だったが、今年6月は32.3%と初めて3割を突破。「1-2TB未満」や「2-3TB未満」の比率を上回り、最大のボリュームゾーンとなった。

 主要容量帯に絞り込み、14年6月の1GBあたりの単価(GB単価)をもとにした下落率を算出しグラフ化してみた(図2)。台数比率で対照的な動きをみせてきた「2-3TB未満」と「3-5TB未満」を比較してみると、GB単価の下落率においても相反する動きを示していることが分かる。まず、「2-3TB未満」では、この2年の間に約3%の単価上昇がみられるが、「3-5TB未満」ではおよそ20%も下落している。このGB単価の変動により、価格差は急速に接近し、世代交代を促す要因のひとつとなった。

 今後も大容量化の流れは変わらず進むと考えられるが、スマートフォンやタブレット端末の普及とともにデータをクラウド上で管理する傾向が強くなりつつある。そのため、パソコンの周辺機器としてはあまりのびしろは見込めないものの、テレビやレコーダーの周辺機器として、より大容量の需要を取り込むことになりそうだ。