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迷惑電話を撃退! 知らない電話番号からの着信を識別する「Whoscall」有料版がおすすめの理由とは?

レビュー

2022/10/05 17:00

 LINEやメール、チャットでのコミュニケーションが一般的になったいま、電話を使う機会が減った人は多いだろう。とはいえ、知らない電話番号から電話がかかってくることも当然ある。少し緊張しながら電話に出たものの、結局はセールスの電話だったという経験をした人はいないだろうか。かといって知らない電話番号は常に無視して出ないわけにもいかない。

 そこでここ2週間ほど、「Whoscall(フーズコール)」というアプリを使い始めた。もともとは台湾で開発された番号識別アプリで、世界中で1億ダウンロードを突破しただけでなく、台湾では2人に1人が利用しているのだとか。Whoscallは無料アプリだが、有料プランでしか使えない機能も多い。アプリへの課金に抵抗がある人はいるかと思うが、迷惑電話を撃退できるとなると背に腹は代えられないはず。今回は、Whoscallの有料のプレミアム版ならではの便利な機能をお教えしよう。
「Whoscall」は台湾で開発されたアプリで、同国のデジタル担当大臣オードリー・タン氏お墨付きとなっている

有料版を使わないと利便性が発揮されない

 Whoscallには16億の電話番をデータベースに集積している。それにより、かかってきた電話が迷惑電話かどうかが瞬時にわかる仕様だ。iOS/Android向けにそれぞれアプリを配信しており、今回はiOS版アプリの使い方を解説する。

 App Storeでアプリをダウンロードして起動すると、「個人情報保護方針」が表示されるので、内容を確認して「同意する」をタップ。続いて、プッシュ通知を許可し、アプリの機能説明を確認しよう。「Whoscall プレミアム」の登録画面が表示されたら、利用したいプランを選ぶ。
「個人情報保護方針」を確認して「同意する」をタップ(写真=左)。
プレミアム版は30日間の無料トライアルも利用できる(写真=右)

 プレミアム版では、番号検索、知らない番号の識別、迷惑電話の自動着信拒否、データの自動更新、SMSのフィルタリング、広告の非表示が利用可能だ。無料版は、月3回までの番号検索と、手動での迷惑電話の着信拒否しか使えないので、迷惑電話に悩まされているならプレミアム版への加入が欠かせない。
2022年10月5日時点の料金は月額プランが月350円、年額プランが年3000円。
年払いのほうが1年あたり1200円安い
 

出てもいい電話かどうかが一目瞭然

 Whoscallでは、ユーザーから報告される情報などをもとに、特殊詐欺や悪質な迷惑電話を繰り返す電話番号を調査・分析し、最新のデータを反映している。プレミアム版を利用するにはアカウントの作成が必要で、登録が完了したら、「番号識別データの自動更新」と「迷惑電話自動着信拒否」を有効にする。その際、端末のアクセス権限を有効にする必要があり、説明をきちんと読んで設定しよう。
「今すぐ有効にする」をタップする(写真=左)。アクセス権限を有効にするための設定画面が表示されるので、「今すぐ有効にする」をタップして設定を行う

 設定が完了すると、番号識別データがダウンロードできるようになるので、「今すぐダウンロード」をタップ。これで利用準備が完了した。
設定画面が表示されたら、Whoscallに関する項目をすべてオンにする(写真=左)。
番号識別データのダウンロード画面で「今すぐダウンロード」をタップ(写真=右)

 電話アプリとWhoscallを連携させることで、過去の通話履歴の電話番号の下に「Whoscall:」という文字が表示され、電話帳に登録していない着信元や発信先がわかるようになる。また、着信時の画面にもどこからの電話なのかが把握できるので、知らない電話番号からの着信にドキドキすることがかなり減るだろう。
通話履歴もデータベースと照合してくれる(写真=左)。
着信時は電話番号の下に発信元が表示される(写真=右)

 ただし、データベース上にない電話番号の場合は何も表示されない。たとえば、取引先の携帯電話番号は電話番号が出るのみだった。最近では携帯電話からの詐欺電話などもあるので、「何も表示されない=安心して電話に出られる」のがWhoscallを使い始めて良かったと感じている最大の理由だ。

 また、「架空請求詐欺」や「保険のセールス」、コールバックを狙った「ワン切り」など、リスクの高い電話番号を自動着信拒否リストに登録し、定期的に更新している。しつこい迷惑電話の着信を自動的にブロックしてくれるのもいい。その際、発信者側には「通話中」の音が流れるので、着信拒否に気付かれずに済む。

 Whoscallを使って電話番号の発信元を検索する機能もあるが、これはかなり使用頻度は低いかもしれない。とはいえ、これまでは知らない電話番号からの着信があるとGoogleで検索していたので、その手間を省けるのはいい。
アプリを開いて「番号検索」をタップ。調べたい電話番号を入力する(写真=左)。
検索したことで、ヤマト運輸からの電話だったことがわかった(写真=右)
 

SMSのフィルタリングでフィッシング詐欺を阻止

 迷惑電話だけでなく、SMSの自動フィルタリング機能があることにも注目したい。最近では、Amazonや佐川急便など実在する企業の名前を語ったSMSを使ったフィッシング詐欺が多い。メールに書かれたURLをタップすると詐欺サイトにつながる仕組みで、筆者の家族もこれに引っかかったことがある。

 Whoscallには、メッセージ内のキーワードやURLから判別して、必要なメッセージと不要なメッセージを自動で振り分ける機能がある。フィルタリングのカテゴリーは、「取引」「プロモーション」「迷惑メッセージ」の3つ。iOSでは通常のメッセージが「すべてのメッセージ」でのみ閲覧できる。
「設定」→「不明な送信者および迷惑メッセージ」の順にタップ(写真=左)。
「Whoscall」にチェックを付ける(写真=右)

 ただし、筆者のiPhoneで試したところ、過去に届いたフィッシング詐欺らしきメッセージはフォルダに分類されなかった。Whoscallを使い始めてからはそうしたメッセージが届いていないので、実際にフィルタリングされるのかどうかが気になるところだ。
「メッセージ」アプリを開くと、新たなフォルダが作成されているのがわかる

 もちろん、個人情報をアプリの開発元に開示することに抵抗のある人も一定数いるだろう。Whoscallは、すべてのユーザーデータを守るために二重暗号化を採用している。スマホでは共通鍵暗号方式のAESを、インターネット通信時はSSL暗号化を使用し、ユーザーから提供されたあらゆる個人情報は、特定できない匿名データとして扱われているので、ある程度信頼のおけるアプリだということは知っておこう。
(フリーライター・今西絢美)