社内外における書類のやり取りなど、今や誰もがさまざまな場面で使っているPDFソフト。閲覧だけでなく、作成や編集が可能なことから、さまざまなメーカーが製品を提供しているが、主要メーカーの中で最も満足度が高いのはアドビシステムズの「Adobe Acrobat」シリーズだ。しかも、Adobe Acrobatは他人に勧めたい製品としても評価が高い。BCNで実施したPDFに関するユーザーの意識調査で判明した。

「Adobe Acrobat」はさまざまな機能で高満足

 調査では、ジャストシステムの「JUST PDF」、ソースネクストの「いきなりPDF」、そしてアドビシステムズの「Adobe Acrobat」を使っている、それぞれの300人、計900人にアンケートを実施した。まず、有料PDFソフトで閲覧する使用頻度について聞いたところ、「ほぼ毎日」と答えたのが27.2%で最も多く、次いで「週に4~5日程度」が17.2%、「週に2~3日程度」が13.2%、「週に1日程度」が12.1%と続く。7割近くのユーザーが、最低でも1週間に1回はPDFファイルを目にしているということだ。
 

 そのユーザーそれぞれに使用しているPDFソフトの総合満足度を聞いた。すると、「満足」と答えたのが、他社製品で10%台だったのに対し、Adobe Acrobatでは20%を超えた。しかも、「やや満足」を含めると90%近くにまで達した。
 

 「PDF作成」「PDF編集」「他ファイルへの書き出し・変換」「圧縮率」「OCR(文字認識)」「操作性」「ファイルへの保護・セキュリティ」など、それぞれの機能についても「満足」と回答した比率は、Adobe Acrobatが他社製品と比べて高かった。具体的には、PDF作成が37.3%、PDF編集が27.3%、他ファイルへの書き出し・変換が23.3%、圧縮率が22.0%、OCR機能が19.7%、操作性が23.7%、ファイルへの保護・セキュリティが23.3%という結果だ。

 特に注目すべき点は、ファイルへの保護・セキュリティだろう。作成や編集、操作性と比べれば「満足」と答えたユーザーが少なかったものの、20%を超えている。特定の受け手にしか見せないようにするための閲覧制限やコピー・変更・印刷を制限するというPDFの強みを、Adobe Acrobatユーザーは高く評価しているということだ。
 

Adobe Acrobatによる契約書やカタログなどの重要な資料のPDF保存は、長期保管の優位性が高い。PCを使っているユーザーのほとんどが使っているPDFの表示や印刷などが可能な「Adobe Acrobat Reader」との互換性が高く、Adobe Acrobatで作成したPDFの閲覧を保証してレイアウト崩れを起こさないからだ。また、PDFが国際標準規格「ISO32000-1」として承認されてオープンフォーマットとなっており、その国際標準化に対してアドシステムズの功績が大きい。こういった点も、満足度の高さにつながっているといえるだろう。

3人に2人以上が「Adobe Acrobat」を他人に勧めたい

 また、利用しているPDFソフトを他人に勧めたいかどうかを10点満点(10点が「とても勧めたい」、0点が「勧めたくない」)で聞いたところ、6点以上をみると、JUST PDFが56.4%、いきなりPDFが47.4%と約2人に1人が勧めたいと答えたのに対し、Adobe Acrobatは68.0%。実に、3人に2人以上という結果だ。使いやすいと感じているからこそ、他人にも使ってほしいということだろう。しかも、7~10点で答えた比率は、Adobe Acrobatが全ての他社製品を上回っている。
 

 なお、利用しているPDFソフトの契約更新があった場合、継続して利用するかという問いについては、3社の製品とも「継続して利用する」との回答が圧倒的に多かった。その中でも、Adobe Acrobatの比率は高い。
 

サブスクリプションなら最新機能が使える

 全国の家電量販店・ECサイトなどのPOSデータを収集している「BCNランキング」によれば、PDFソフトが含まれる文書管理その他ソフトのメーカー別販売金額シェアは、2018年上期(18年1~6月)の時点で、アドビシステムズが54.2%と半数を超えるシェアを誇り、ソースネクストが13.4%、ジャストシステムが9.9%などとなっている。
 

 ユーザーからの評価が高く金額が高いという点で、家電量販店のソフト販売の中で稼ぎ頭の一つとなっているのがアドビシステムズの製品。その同社が今、中核に据えているのが「Adobe Acrobat DC(サブスクリプション版)」だ。主な強化点は、UIの向上による編集機能、クラウドベースの共有レビュー、Adobe Signブランドの統一、デバイスを問わない整合性のあるUIなどだ。

 具体的には、クラウドによって外部の関係者と共有したり、場所を問わずに署名作業ができたり、また、新しいホーム画面のUIを「ドキュメントハブ」に刷新したりと、さらに使い勝手が良くなった。

 常に最新機能を使うことができ、バージョンごとのアップデートの必要がない。サブスクリプション版であれば、初期費用を抑えて求める機能を迅速に使うことができるというわけだ。

 今回の調査では、PDFにあると良いと思う機能についても聞いている。その結果によると、「スキャンしたデータのテキスト化ができる」「ファイル内の検索ができる」などを望む回答が多かった。これらの機能を、Adobe Acrobat DCでは実現している。

 印刷物と同じような使い勝手の電子文書であると同時に、情報交換の用途のためのリンクやしおり、注釈など、さまざまな機能が充実しているPDF。文書の作成や編集などが可能な他のソフトと比べても優位性が高いが、その中でもユーザーの求める機能を備えたAdobe Acrobat DCを使えば、さらにPDFを利用する価値を高めることにつながる。だからこそ、Adobe Acrobatはユーザーの満足度が高いのである。