4月3日に心不全により69歳で死去したメルコホールディングス(メルコHD)の創業者・牧誠会長の「お別れの会」が5月14日の11時から、本社のある地元名古屋市内のホテルナゴヤキャッスルで営まれた。会場には業界関係者など約500人が参列した。

名古屋市内のホテルで開催された「故・牧誠 お別れの会」

 牧誠氏は1975年5月、アンプの専門メーカーとしてメルコを創業、78年法人化した。メルコの社名は「牧(Maki)技術(Engineering)研究所(Laboratory)」と会社(Company)の頭文字をとってつくられた。

 94年2月にHDDを発売してストレージ分野に参入。96年9月、東証と名証第1部に上場。2003年5月、バッファローがメルコホールディングスに社名変更し、メルコグループの純粋持株会社となった。

 14年6月にはメルコの代表取締役会長に就任。16年5月にメルコグループは40周年を迎え、17年5月には無線LAN「AirStation」が累計販売4500万台を達成した。

 冒頭の追悼の辞で松尾民男副社長は「バッファローの技術は他社のそれとは違い、今ある技術をいち早く一般のお客さまに届けるために、法人向けだった無線LAN製品を、コンシューマ製品として多くのお客さまにお届けした。会長が残したメルコバリューを実践していく」と語った。

 牧誠氏は13年3月に肺がんの手術をして闘病を続けていた5年間で、二つの「挑戦」をした。ひとつは、16年3月に成功させた、車イスに酸素ボンベを積んで標高3700mの南米ボリビアのウユニ塩湖の眺望。もう一つは17年4月に成功させた、北米大陸を横断する皆既日食の見学だ。

 「『出来ない』と言ってしまうのは簡単。しかし『出来る』ために何が必要かを考えて挑戦していかないと成果を得られない」と牧誠氏は周囲に語りながら、目標を決めた1年前から周到な準備を重ねて二つのプロジェクトを成功させた。