ASUS、2番号待ち受けできるSIMフリースマホ「ZenFone 3/Deluxe」と薄型軽量PCの「ZenBook 3」

新製品

2016/09/29 13:44

 ASUS JAPANは9月28日、「Zenvolution ~進化し続けるASUSのZen~」と題した新製品発表会を開催。SIMフリースマートフォン(スマホ)のフラッグシップシリーズとして「ZenFone 3」1モデル、「ZenFone 3 Deluxe」2モデルと、軽量ノートPCとして第7世代のインテルCoreプロセッサを搭載しながら重さを910gに抑えた「ZenBook 3」2モデルを発表した。

 冒頭に登壇したASUSのジョニー・シー会長は、日本市場で「SIMフリースマホ」「Android タブレット」「Windows 2in1タブレット」などで販売台数がNo.1であるとアピールしながら「Zenシリーズがさらに進化した」と語った。
 

日本市場でASUSの「SIMフリースマホ」や「Android タブレット」などが販売台数No.1とアピールする
ジョニー・シー会長

5.2インチの「ZenFone 3」と5.5/5.7インチの「ZenFone 3 Deluxe」

 5.2インチ画面の「ZenFone 3」は、前面と背面の両面に2.5D曲面のコーニングのゴリラガラス4を採用。「Zenシリーズ」特有の同心円のデザインも施した。さらに、背面に配置した指紋認証センサは、どの角度から指をあてても、0.2秒でロック解除できるのも特徴だ。
 

前面と背面をガラス加工にした「ZenFone 3」はサファイアブラックとパールホワイトの2色展開

 日本で初めてマルチキャリア・デュアルスタンバイに対応。2枚のSIMカードを挿入すれば、二つの電話番号で同時待ち受けを可能にした。またauのVoLTEにも対応し、電話機能も充実。

 オクタコアCPU、Snapdragon 625(2.0GHz)を搭載。グラフィックチップにAdreno 506を採用し、PCクラスのグラフィック性能でストレスなくゲームも楽しめる。メモリ容量は3GB、ストレージは32GB。

 カメラ機能も充実しており、画像エンジンにPixel Master 3.0を採用。メインは1600万画素、サブは800万画素のセンサに、それぞれF2.0のレンズを搭載。位相差AF、レーザーAF、コンティニュアスAFを駆使したTriTechAF機能により、約0.03秒の高速AFを実現した。

 光学式の手ぶれ補正機能も搭載。4軸・8方向で、4段相当の手ぶれ補正ができる。さらに、リアルタイムHDR機能も装備。静止画でも動画でもハイコントラストな画像をリアルタイムで確認しながら撮影が楽しめる。4K動画撮影が可能で、ハイレゾオーディオにも対応した。本体カラーは、サファイアブラックとパールホワイトの2色。
 

ガラスのエッジは2.5D曲面加工が施され、
電源スイッチとボリュームボタンはスマホで一般的に右側面に配置した(「ZenFone 3」)

 上位機種の「ZenFone 3 Deluxe」は、「ZenFone 3」のスペックに加え、ボディにアンテナのラインが見えない航空機グレードの合金を採用したオールメタルのユニボディが特徴。美しさをさらに追求した。カラーはシルバーとゴールドの2色だ。

 5.5インチと5.7インチの2モデルを用意し、5.5インチの「ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)」は、メモリが4GB、ストレージが64GB。CPUやカメラなど基本性能はZenFone 3とほぼ同じ。
 

最上位モデル「ZenFone 3 Deluxe」は、全面下部の同心円デザインが光る

 5.7インチの「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」は、クアッドコアCPUのSnapdragon 821(2.4GHz)を、グラフィックチップにAdreno 530を搭載し、「性能怪獣」のニックネームそのままのハイスペックを実現。

メインカメラに2300万画素で実質9200万画素相当の画像までもが撮影できるソニーのIMX318センサを搭載。プロのような写真の撮影も可能にした。3000mAhの大容量バッテリを搭載しながら、約1.4時間での急速充電にも対応。ハイレゾ対応のイヤホン「ZenEar」も付属する。
 

「ZenFone 3 Deluxe」の背面にはアンテナのラインがどこにも見えないのが特徴

 新製品の説明で登壇したASUSのエリック・ハーマソン モバイルマーケティング長は、「とてもプレミアムな製品。パワーキーとボリュームキーを側面に移動し、持ちやすくした。カメラも優れており、最高の写真をどこでも撮りたいというニーズに応えられる。複数軸の光学手振れ補正を搭載したのも画質の向上に役立っている。ローライトモードではフラッシュなしで暗いところでも撮影でき、プロのような写真が楽しめる。日本初のマルチキャリア、デュアルSIM、デュアルスタンバイを搭載しより便利になった」と特徴を説明した。
 

「まるでプロのような写真が簡単に撮れるようになった」などと、
新製品の特徴を説明するASUSのエリック・ハーマソン モバイルマーケティング長

910gの軽量ノート「ZenBook 3」

 第7世代のインテルCoreプロセッサ搭載し、ハイパフォーマンスと910gという軽量を両立したノートPC「ZenBook 3」は、Core i7-7500U、16GBメモリ、512GBのSSDを搭載した「UX390UA-512GP」と、Core i5-7200U、8GBメモリ、256GBのSSDを搭載した「UX390UA-256G」の2モデル展開。

 ハイスペックでアルミ合金ボディながらも約910gと軽量。最薄部が3.5mm、2万回の開閉テストをクリアした3mmの超小型ヒンジや新開発の3mm厚の冷却ファンなどでコンパクト化に成功した。
 

第7世代のインテルCoreプロセッサ搭載しながらも薄型、軽量な「ZenBook 3」

 使い勝手にも気を配り、ストロークが0.8mmと深めのキーボードに加え、指紋認証エリアを設けた、指がなめらかに滑るガラス加工のタッチパッドを搭載した。画面占有率82%の超狭額ベゼルで1000対1のハイコントラストディスプレイも、ビジュアル体験を豊かにする。表面ガラスにはコーニングのゴリラガラス4を採用し、破損率を80%も減少させた。音響にも気を配っている。四つのスピーカーによる臨場感あふれるサウンドシステムを開発。5マグネットスピーカーの採用で、ひずみのない大音量を実現した。
 

指紋認証ユニットタッチパッドはすべりが滑らかで、キーボードのストロークも深く、使い勝手がいい

 製品の特徴を説明したASUSのジョニー・シー会長は「美と強さが完全に調和したノートPC。MacBookより軽量で薄く、パフォーマンスはMacBook Airよりも高い。ASUSの音響専門チーム『ゴールデンイヤーチーム』がハーマンカードン社と共同で開発したサウンドシステムは真の最高傑作」と語った。発表会では、津軽三味線奏者の吉田兄弟の生演奏も披露し、音の良さを印象づけるパフォーマンスも行った。
 

薄い筐体にもかかわらず音がいいことについて「ハーマンカードン社と共同で開発したサウンドシステムは
真の最高傑作」と話すASUSのジョニー・シー 会長

 

Zenシリーズの進化と音の良さをアピールするため、津軽三味線奏者、吉田兄弟によるパフォーマンスも披露された

 新製品の発売日と税別実売価格は「ZenFone 3」シリーズが10月7日から順次発売し、「ZenFone 3(ZE520KL)」が3万9800円、5.5インチの「ZenFone 3 Deluxe(ZS550KL)」が5万5800円、5.7インチの「ZenFone 3 Deluxe(ZS570KL)」が8万9800円。「ZenBook 3」が10月下旬以降発売で、CPUにインテル Core i7-7500Uを搭載する「UX390UA-512GP」が18万4800円、同Core i5-7200Uを搭載する「UX390UA-256G」が13万9800円。

 タッチ&トライコーナーでは、「ZenFone 3」シリーズと同時発売するサードパーティー製のアクセサリ群も展示した。テレホンリース・ラスタバナナでは、40種類以上の専用アクセサリをリリース。アクセサリのバリエーションが少ないSIMフリースマホで、これだけ多くのアクセサリが同時に発表されるのは珍しく、ZenFoneシリーズへの期待の高さをうかがわせた。
 

サードパーティーからも「for ZenFone」として専用のアクセサリが数多く発表された