ソニー、フルサイズセンサ搭載コンデジ、4240万画素で高速AFを実現

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2015/11/09 16:08

 ソニーは、コンパクトデジタルカメラ「サイバーショットRXシリーズ」の新製品として、35mmフルサイズセンサを備えた「RX1R II」(DSC-RX1RM2)を12月中旬に発売する。価格はオープンで、税別の実勢価格は43万円前後の見込み。


RX1R II

 コンパクトな本体に、有効画素数約4240万画素の35mmフルサイズ裏面照射型CMOSセンサを搭載した。集光率を大幅に向上することで、高解像ながら高感度・低ノイズ、広いダイナミックレンジを実現する。 

 常用ISO100~25600、拡張ISO50~102400をカバーしており、回路面積の拡大や伝送速度の速いCu(銅)配線の採用によって、従来機種「RX1R」と比較して約3.5倍の高速読み出しを可能にし、AF(オートフォーカス)の高速化などレスポンスを向上した。 

 レンズには大口径短焦点の「ZEISS ゾナーT* 35mm F2」を採用し、独自の高度非球面レンズ「AA(advanced aspherical)レンズ」と、インナーフォーカス方式で鏡筒を小型化するとともに、常用域でほぼ円形となるよう設計した9枚羽根の絞りの採用で、滑らかで美しいボケ味を生み出す。 

 画像処理エンジンは、膨大なデータを高速に処理し、画像処理技術によって細部まで忠実に再現する「BIONZ X」を備えており、新たに14ビット非圧縮RAWフォーマットに対応した。 

 AF方式には、「RXシリーズ」としてははじめて位相差検出方式とコントラスト検出方式を併用することで、高速・高精度を両立する「ファストハイブリッドAF」に対応し、「α7R II」と同等の399点像面位相差AFセンサによって高いAF精度を実現しつつ、広いAF範囲をカバーする。 

 このほか、合焦までのレンズ駆動を最適化することで「RX1R」と比較してAFレスポンスを約30%高速化し、捉えた被写体を追従し続ける「AF-Cモード」を搭載、毎秒最大5コマの連写にも対応した。 

 AFエリア設定は、ワイドとセンターに加えて、枠サイズを3段階から選べる「フレキシブルスポット」と、選択した「フレキシブルスポットエリア」と、その周辺のAFセンサで捉え続ける「拡張フレキシブルスポット」を追加するとともに、瞳を検出してピントを合わせる「瞳AF」を備える。 

 本体には、世界初の光学式可変ローパスフィルターを搭載し、ローパスフィルターレスと同様に解像感を優先する「切」、解像感とモアレ・偽色のバランスを優先する「標準」、モアレ・偽色を低減する「強」の3段階から選択できる。また、ローパスフィルターブラケットを備えており、1回のシャッターで3段階の効果を同時に撮影できる。 

 ファインダーは、ワンプッシュでポップアップ/収納が可能な「XGA OLED Tru-Finder」で、接眼レンズの光学系にすべてガラスレンズを使用することで、小型ながらファインダー倍率0.74倍を実現した。背面の液晶モニタには明るいシーンでも視認性の高い3インチの「White Magic液晶」を採用し、チルト可動式で上約109°、下約41°まで可動する。 

 対応メディアは、メモリースティック/メモリースティックPRO デュオ/メモリースティックPRO デュオ(High Speed)/メモリースティックPRO-HG デュオ/メモリースティック マイクロ/メモリースティック マイクロ(m2)、SDXC/SDHC/SDカード、microSDXC/microSDHC/microSDカード。対応無線通信は、IEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN。サイズは幅113.3×高さ65.4×奥行き69.6mmで、重さは約507g。