キヤノン、「EOSシリーズ」向けの大口径広角単焦点レンズ

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2015/08/28 16:46

 キヤノンは、デジタル一眼レフカメラ「EOSシリーズ」向けの交換レンズとして、大口径広角単焦点レンズ「EF35mm F1.4L II USM」を10月中旬に発売する。税別価格は28万5000円。


EF35mm F1.4L II USM

 1998年12月に発売した「EF35mm F1.4L USM」の後継機種。青色(短い波長域)の光を大きく屈折させる異常分散特性を備えたBR光学素子を、凹および凸のガラスレンズで挟み合わせた新開発の複合レンズ「BRレンズ」を採用し、特に大口径レンズでの補正が困難だった軸上色収差を大幅に低減し、すぐれた描写性能を実現した。 

 研削非球面レンズ×1枚を含む2枚の非球面レンズで諸収差を良好に補正するとともに、UDレンズ×1枚で倍率色収差を良好に補正することで、絞り開放時でも画面の中心部から周辺部まで高画質を可能にする。最前面レンズには、レンズ面に垂直に入射する光から斜めに入射する光まで、広い入射角の光に対して高い反射防止効果を持ち、フレアやゴーストの発生を抑える特殊コーティング「SWC」を施した。 

 最短撮影距離を、「EF35mm F1.4L USM」の0.3mから0.28mへと短縮することによって、最大撮影倍率を0.18倍から0.21倍に向上し、広角レンズながら小さな被写体をよりクローズアップし、ボケ味を生かした写真が撮れる。また、9枚羽根の円形絞りを採用することで、背景の点光源をより円形に近い、美しい形状で表現できる。 

 本体は、レンズ鏡筒内部のメカ構造を見直し、高耐久性・耐振動衝撃吸収性を実現し、マウント部/スイッチ部/フォーカスリングに防じん・防滴構造を採用するなど、過酷な撮影条件にも耐えられる。さらに、レンズ最前面および最後面にはフッ素コーティングを施しているので、水や油が付着しても乾いた布などで簡単に拭き取れる。サイズは最大径80.4×長さ105.5mmで、重さは約760g。フィルター径は72mm。