エプソン、黒濃度を上げたA2ノビ対応8色顔料インクジェットプリンタ

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2015/04/24 14:22

 エプソンは、プロ写真家や写真愛好家向け「エプソンプロセレクション」の新製品として、A2ノビ対応8色顔料インクジェットプリンタ「SC-PX3V」を5月14日に発売する。黒濃度を向上した「Epson UltraChrome K3 INK」を搭載し、カラー、モノクロともにさらなる高画質を実現。価格はオープンで、税別の実勢価格は15万円前後の見込み。

SC-PX3V

 同プリンタは、黒濃度を向上したフォトブラックインクによって、つぶれやすい暗部の微妙な階調を豊かで立体的に表現できる。カラーの色域を拡大し、よりなめらかなグラデーション表現を実現した「Epson UltraChrome K3 INK」も採用した。

 マット紙に使用するマットブラックインクは、顔料の色材が用紙の表面付近で高濃度に定着するので、さまざまな用紙ですぐれた定着性を発揮し、写真表現の幅を大きく広げられる。

 Adobe PhotoshopやAdobe Photoshop Lightroomに対応。印刷時にレイアウトやプリンタ設定を一つの画面上で設定できるソフト「Epson Print Layout」がある。新たな機能としては、「ロール紙長尺印刷」と「ギャラリーラップ」を追加した。テストチャートのプリントや測色器を使った測色、色補正ができるソフト「Epson ColorBase 2」にも対応している。

 印刷機能では、ロチェスター工科大学のマンセル色彩研究所と共同開発したという「LCCS(Logical Color Conversion System:論理的色変換システム)」を備えている。3種類のブラックインクでグレースケールの階調性・色精度が大幅に向上したほか、プリントを長期間保存できるようにするため、豊かで繊細な階調表現ができ、空気中の光やオゾンで分解されにくく、高い耐光性、耐オゾン性をもち、耐水性もある顔料インクを採用した。

 別売オプションとしては、17インチ幅対応のロールペーパーユニットを用意。対応ロール紙「プロフェッショナルフォトペーパーシリーズ」などを使えば、パノラマ写真をはじめ、長尺の横断幕や垂れ幕、ポスターなど業務用途でも使える。

 このほか、17インチ対応キャンバスロール紙の新製品として、アート作品、油彩などの絵画複製、写真出力などに適した艶のある「プレミアムサテンキャンバス」と、ポートレートや風景写真、絵画作品など、やさしい雰囲気の演出に適した「プレミアムマットキャンバス」を同時発売する。

 最高解像度は2880×1440dpi。インターフェースはUSB×1基、100BASE-TX/10BASE-T準拠の有線LANを備える。対応無線通信はIEEE802.11b/g/n準拠の無線LAN。対応OSは、Windows 8.1/8/7/Vista/XP、Mac OS X 10.6.8以降。