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ZOA、DOS/Vパソコン感覚で太陽光発電所キットを手がける、売電状況が確認できるモニタつきで980万円

ニュース

2013/12/13 15:17

 静岡県沼津市に本社を置き、パソコンやバイク用品などを販売するZOA(伊井一史社長)は、新規事業の一環として、11月に産業用の太陽光発電所キットの販売を開始した。

 2種類ある太陽光発電所のうち、目玉になるのは、10kWから50kW未満の発電能力のある「50kW太陽光発電所DIYキット」。太陽光パネル、直流を交流に変換するパワーコンディショナー、軽量のMチャンネル架台、発電モニタと集積箱、電材をセットにしたもので、価格は980万円(税別)。太陽光発電関連の事業で年間10億円の販売を目指す。

「ET-P672295WW」

キットで採用するETソーラー社の太陽光パネル「ET-P672295WW」

 「家庭用ではなく、あくまでも産業用だが、日照量の多い静岡県なら、年間180万円ほどの売電利益が得られる」と語るのは伊井社長。屋外設置を前提とした野立て向けのキットで、駐車場をつくっても利用者がいないような遊休地に設置しても一定の収益を得ることができる。太陽光パネルには、価格が安く、信頼性が高く、ヨーロッパのTUV規格、日本のJET規格の認証を得た中国・南京のETソーラーの製品を採用。パワーコンディショナーにJET規格の認証を受けた韓国・LGの子会社LS電産の屋外設置用製品を使うことで、これまで1200万~1500万円程度かかっていたコストを1000万円以下に抑えた。ソーラー・エナジー・ソリューションズ(SES)の発電モニタで、3G回線経由でスマートフォンやタブレットなどで遠隔地から売電の状況を確認することができる。古くからパソコンの販売を手がけるZOAらしく、「DOS/Vパソコンの感覚で発電キットを発売した」(伊井社長)という。

「Solar Monitor」の発電監視画面

ソーラー・エナジー・ソリューションズのソーラーシステム発電監視サービス「Solar Monitor」の発電監視画面

 現在、政府が展開している再生可能エネルギーの固定買取制度では、10kW以上の太陽光発電設備なら、20年間にわたって1kWあたり36円で買い取ることになっており、これが利用できるのもメリット。さらに、発電設備はグリーン投資減税の対象にもなるので、初期投資が一括償却できる。

 今のところ、価格と収益のバランスが合わないとの理由から蓄電池とのセットは販売しないというが、将来は「小型の風力発電装置、太陽光発電装置に蓄電池を組み合わせたセットが一般的になるだろう」(伊井社長)として、再生可能エネルギー関連の事業を少しずつ広げていく考えを示した。