アドビ、開発資源を「Adobe Creative Cloud」に集中、クラウドへの移行を呼びかける

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2013/05/07 14:54

 米アドビ システムズは、クラウドへの移行を進めるため、6月に実施する「Adobe Creative Cloud」の大規模(メジャー)アップデートにあわせ、今後のクリエイティブ関連ソフトウェア開発の資源を「Creative Cloud」経由の製品とサービスに集中すると発表した。

 従来の永続ライセンス版の「Adobe Creative Suite(CS) 6」製品のサポート・製品提供は継続するが、今後、「Creative Suite」とその他のCS製品の新たなリリースは計画していない。クラウド形式の「Creative Cloud」に開発資源を集中させることでイノベーションを加速する。

 「Adobe Creative Cloud」は、クリエイティブ分野のプロフェッショナルを対象としたメンバーシップ制サービス。2012年4月のサービス開始以来、Creative Cloud有償メンバーは50万人に達し、無償メンバーも200万人を超えている。今回から名称を変更した「Adobe Photoshop CC/InDesign CC/Illustrator CC/Dreamweaver」や新しいコラボレーション・パブリッシング向けサービス、世界有数のオンラインクリエイティブコミュニティ「Behance」との統合など、新機能を搭載した「Creative Cloud」は6月に提供開始予定。なお、CCファミリーは「Creative Cloud」のメンバー限定で提供する。アドビ システムズでは、個人・グループ・企業を対象に、従来のライセンス版から「Creative Cloud」への移行を推奨している。

 「Adobe Creative Cloud 個人版(通常版)」のアドビオンラインストア価格は、年間プランの場合で月額5000円、1か月ごとの月々プランの場合で月額8000円。学生・教職員版や、初年度だけ優待価格で利用できるCS3、CS4、CS5、CS5.5、CS6の個人ユーザーを対象とした特別提供版、選択したアプリケーションのみ利用できる「単体サブスクリプション」も用意している。

 クラウドに移行できないユーザーのために、従来のCS6製品は、当面の間、adobe.comや各ダウンロードサイトでダウンロード販売する。企業向けボリュームライセンスについても、これまで通りのライセンス形態で販売を継続する。

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