エプソン、ヘッドマウントディスプレイ「MOVERIO」を発売、世界初のシースルータイプ

ニュース

2011/11/09 20:32

 エプソンは、11月9日、ヘッドマウントディスプレイの「MOVERIO(モベリオ)」ブランドを立ち上げ、世界初となるシースルータイプの「BT-100」を11月25日に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は5万9980円の見込み。

MOVERIO「BT-100」

 メガネのように装着することで、いつでもどこでも大画面で映像、音楽、ウェブコンテンツが楽しめるヘッドマウントディスプレイ。画面と同時に周囲の状況を確認できるシースルータイプなので、公共の場所でも安心・安全に利用できる。

 エプソン独自の光学技術で、遠くを見れば大きく見える映像空間を実現し、20m先なら320型に相当する大画面でコンテンツを楽しめる。リモコンにmicroSDカードスロットを備え、メモリカードを差し込んで映像データを再生する。音楽は、Dolby Mobileで臨場感のあるサラウンドで聴くことができる。プラットフォームにAndroid 2.2を搭載し、Wi-Fi環境でウェブ閲覧も可能。バッテリ駆動は約6時間。 

メガネのように装着して大画面を楽しむ

 発表会では、エプソン販売の平野精一社長が、「新しいホームエンタテインメントを提案する」としたうえで、「以前から販売しているプロジェクターと、今回のヘッドマウントディスプレイで、大画面の映像の可能性を追求していく」と訴えた。 

平野精一社長

 中野修義取締役販売推進本部長は、「ターゲットユーザーは40歳以下」としながら、「どのようなユーザー層を開拓できるかを模索する」という。一例として、「エンタテインメントでの利用だけでなく、資料の閲覧など、ビジネス用途でも使える」と、法人向けにも販売していく方針を示した。 

中野修義取締役

 販売施策については、全国500程度の家電量販店に体験コーナーを設置するほか、移動式シアタートレーラーで全国を巡回している「3Dプロジェクター1万人体験イベント」でもデモンストレーションを実施。東京や大阪の3Dプロジェクター常設シアターでも体験できるようにする。エプソン販売では、発売後1年間で1万台の販売を見込み、「国内ヘッドマウントディスプレイ市場でシェア40%を狙う」(中野取締役)としている。 

中島悟氏が応援

 発表会には、エプソンがスポンサーになっているレーシングチーム「ナカジマレーシング」の中島悟総監督が駆けつけ、「MOVERIO」を称えた。