動画や静止画、音楽などマルチメディア系のファイルを、一元的に管理・活用することができる統合型のマルチメディアスイート「Roxio Creator」シリーズ。その最新版「Roxio Creator 2012」が登場した。PCだけでなく、スマートフォンやタブレットPCなど最新世代の情報端末や、Facebook、YouTubeなどのSNS・動画共有サービスなどとの連携性が向上し、「これ一本でマルチメディア周りは完璧」といえるほど充実した機能を備えている。さっそく、その魅力を探ろう。

「Roxio Creator 2012」

面倒なマルチメディアファイルの管理



 パソコンやタブレット端末、スマートフォン、携帯オーディオ、デジカメなど、デジタルデバイスなしでは生活できないわれわれ現代人。個々のデバイスに保存するデータだけでなく、動画の共有や音楽配信など、ウェブ上のメディア配信・共有サービスなども使いこなしていれば、PCに保存する動画ファイルや静止画ファイル、音楽ファイルなどのマルチメディアファイルの容量は、日を追うごとに増加していく。

 このようなファイルを頻繁に保存していけば、やがて容量はテラバイトに達し、内蔵HDDでは収めきれずに、外付けHDDなどの外部ストレージにデータを貯めるようになる。現状ではテラバイトにはほど遠い人も、旅行などでデジカメ写真を撮りまくり、ハイビジョンムービーを撮影すれば、静止画ファイルと動画ファイルで1日あたり5~6GB、3~4日の旅行なら15~24GBに達してしまう。それが積もっていけば、やがてはテラバイトに仲間入りだ。

 そこで重要になってくるのが、データを貯蔵するPCでのマルチメディアデータ管理だ。マルチメディアと一口にいっても、データフォーマットの種類は、動画だけで十種類以上、静止画や音楽ファイルも、それぞれ異なる複数のデータフォーマットが存在する。これらを管理するには、種類の異なるデータを一元管理することができるツールがいい。ファイル形式ごとにいちいちツールを立ち上げているのではキリがない。

ファイル管理の悩みを解決する「Roxio Creator 2012」



 こうしたマルチメディアファイルの一元管理ができるツールで、最も有名で実績のあるソフトが「Roxio Creator」シリーズだ。動画や静止画、音楽など、異なる種類のマルチメディアファイルの一元管理はもちろん、これらのファイルを活用するためのさまざまな機能を搭載している。動画の編集・変換、DVDの作成、音楽ファイルのリッピングや変換、音楽ディスクのコピー、オーディオCDの作成、静止画の編集、スライドショーの作成などを一本でこなすことができるのだ。

 最新版の「Roxio Creator 2012」は、YouTubeやFacebookなどの動画共有サービスへのアップロード機能や、iPhoneやAndroid OS搭載スマートフォンへの動画・音楽転送機能を備えている。動画・静止画を3Dで加工することもできる。まさに、PCに保存してあるさまざまなマルチメディアを管理・活用が「これ一本」で実現するのだ。しかも「Roxio Creator 2012」には、標準版に加え、より本格的なマルチメディア管理・加工のニーズに応える「プロフェッショナル版」がある。

「Roxio Creator 2012」の「プロフェッショナル版」

初心者にやさしいシンプルなインターフェース、スマートフォンでもOK



 マルチメディアファイルを一元的に管理・加工というと、複雑な操作画面を想像してしまうが、実物はシンプルで単純明快なインターフェースを備えている。初めて使う人でも、すぐに慣れて使いこなせること間違いなしだ。

シンプルなインターフェース

 「Roxio Creator 2012」を立ち上げると、よく使うタスクがアイコンで現われる。例えば音楽CDを作成するなら、「オーディオCDを書き込む」というアイコンをクリックすれば、あとは対話式に作業を進めていくだけ。もう少し突っ込んで加工したいときには、ホーム画面左側にある「ビデオ・ムービー」「音楽・オーディオ」「写真」と分類しているアイコンをクリックすればいい。
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 「ビデオ・ムービー」をクリックすると、「インポート」「編集・転送」「作成」「楽しむ」といったように、さらに細分化したメニューを表示する。専門用語なしに、誰でもわかりやすく説明しているので、初めて使う人でも安心だ。

「ビデオ・ムービー」「音楽・オーディオ」「写真」に分類してある

 PC上の動画ファイル、またはデジカメ・ムービーカメラなどから取り込んだ動画データを、iPhoneやAndoroidスマートフォンに最適化し、転送して移動中に楽しみたい人も多いだろう。これを実現するには、普通はデータの取り込み、変換、編集、加工、転送をそれぞれ個別の作業として考えなければならない。ところが、「Roxio Creator 2012」なら、すべてを一つの流れ作業で進めることができる。

ホーム画面から「ビデオをコピーおよび変換」をクリック

動画を選んで転送するデバイスを選ぶだけ

愛情のこもったDVDビデオを作成、音楽アルバムの作成も



 ワンタッチに近い感覚で手軽にDVDビデオを作成できるのも、「Roxio Creator 2012」ならでは。もちろん、BDを作成することもできる。離れて住む両親や祖父母、ビデオレターとしてDVDを送るときなどに重宝する。

ビデオ・ムービー画面から「DVDを作成」をクリック

 DVDディスクをセットしたら、即座に再生が始まる自動再生モードやメニュー画面の作成も簡単。メニュー画面作成用のテンプレートが豊富に揃っており、「大切なあの人」に愛情のこもったDVDビデオを手軽に作成することができる。

DVDディスクのメニュー作成もワンタッチで作成できる

 カーステレオやCDプレーヤーでの再生に対応したオーディオCDも手軽に作成できる。PC上に保存してある音楽ファイルを、その日の気分によってピックアップして、手軽に自分だけのコンピレーションアルバムをつくってドライブ、なんていうのも気持ちがいい。

音楽・オーディオ画面から「オーディオCDを書き込む」をクリック

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 操作は、オーディオCD作成画面を開いて、好きな音楽ファイルをドラッグ&ドロップ。ドライブに空ディスクを入れて「作成」ボタンを押すだけ。手軽なので、家を出る直前に作業しても待ち合わせなどに遅れることはない。大切な人の誕生日に、バースデーソングをセレクトしてコンピレーションCDを作成するというのもオシャレだ。

ファイルをドラッグ&ドロップして書き込みドライブを指定する

パノラマ合成はワンタッチ、仲間や家族と動画や写真を共有



 複数枚の静止画を組み合わせたパノラマ写真をつくることもできる。手順は至って簡単で、カメラを平行に動かしながら撮影した複数枚の写真を選択して、いくつかのステップを対話形式で操作していくだけ。パノラマ合成機能のない古いカメラやハイエンド一眼レフなどで、非常に重宝する。

ワンタッチでパノラマ写真を作成

 デジカメ写真を簡単にFacebookにアップロードして、オンラインで仲間や家族と共有することもできる。

Facebookへのデジカメ画像アップロードもワンタッチ

 もちろん静止画だけでなく、動画をYouTubeやFacebookにアップロードして共有することもできる。アカウントを作成しておけば、限りなくワンタッチに近い感覚だ。

FacebookやYouTubeへの動画アップロードに対応

ビジネスシーンでも使える強力なデータバックアップ



 さらに、ビジネスシーンでも活躍する「Roxio Creator 2012」の魅力の一つが、強力なバックアップ機能だ。大切なデータをDVDやBDなどメディアにライティングすることはもちろん、「プロフェッショナル版」では、「BacnOnTrack 4」機能で、OSのバックアップや災害復旧ディスクの作成・復元ができる。もちろん、自動バックアップにも対応する。

ドライブを丸ごとイメージファイル化してバックアップ

 このほか、本格的なフォトレタッチ機能や動画編集機能、3Dムービー&3Dフォト作成機能、CDやDVDのラベル作成機能など、挙げていけばきりがないほどの充実ぶり。CD・DVD/BD作成ソフト、フォトレタッチソフト、音楽編集ソフト、バックアップソフト、マルチメディアファイル管理ソフトなど、何種類ものマルチメディア関連ソフトを一つに統合した「Roxio Creator 2012」は、非常にお買い得感が高い。

 価格は、「通常版」が1万2800円、「プロフェッショナル版」が1万4800円。マルチメディアを活用したい人はもちろん、一般のライティングソフトや動画編集ソフトに不満を感じている人に、ぜひ検討してほしい。これ一本で、マルチメディアのハンドリングは、ほぼ完璧にカバーすることができる。(ITジャーナリスト・市川昭彦)