総務省とDpa、「地デジ難視対策衛星放送」の一時利用を受け付け、約半年間OK

ニュース

2011/06/01 16:48

 総務省とデジタル放送推進協会(Dpa)は、6月1日、アンテナ工事の遅れなど、やむを得ない事情で地上デジタル放送を視聴できない家庭や施設向けに、「地デジ難視対策衛星放送」を一時的に利用できるように視聴制限(スクランブル)を解除する申し込みの受け付けを開始した。

「地デジ難視対策衛星放送」のイメージ

 「地デジ難視対策衛星放送」とは、地上テレビ放送のデジタル化によって難視聴となる地域向けに、衛星放送(BS17ch)の電波を利用して暫定的に地上デジタル放送の番組を再送信するもの。今年7月24日12時の地上アナログ放送停波後、こうした難視聴地域ではテレビ放送が一切見られなくなるため、総務省の補助と放送事業者の負担で、2010年3月からDpaが運用している。

 「一時利用」を申し込むと、居住地などで視聴できる放送と同系列の地上デジタル放送番組(東京地区)を無料で視聴できる。視聴できる期間は約半年で、終了後は自動的に視聴制限(スクランブル)がかかり、視聴できなくなる。

 視聴には、BSデジタル放送を受信できる薄型テレビやレコーダー、パソコンなどの受信機と、BSアンテナが必要。これらの受信環境の整備は、各自の負担となる。一世帯で登録できる受信機の数は3台まで。なお、本来の地上デジタル放送とは異なり、画質はハイビジョンではなく、データ放送には対応していない。字幕放送・電子番組表は対応する。

 なお、3月11日に発生した東日本大震災の影響で地上デジタル放送が視聴できなくなった岩手県、宮城県、福島県とその周辺地域の在住者に対しては、4月7日から同様の「一時利用」を実施している。

 申し込みは7月31日まで(岩手・宮城・福島除く)で、郵送で受け付ける。申込書は、地デジ難視対策衛星放送受付センターに問い合わせて郵送してもらうか、自治体や家電販売店、デジサポ(総務省テレビ受信者支援センター)などから入手する。

・問い合わせ先
地デジ難視対策衛星放送受付センター
電話:0570-08-2200(平日:9時~21時、土・日・祝:9時~18時)
※IP電話等からは045-345-0522