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イオンなど4社、主婦やシニア層ターゲットにシャープ「GALAPAGOS」ベースのタブレットで協業

ニュース

2011/02/16 13:40

 イオン(岡田元也社長)、西日本電信電話(NTT西日本、大竹伸一社長)、シャープ(片山幹雄社長)、ハーストーリィプラス(佐藤緑社長)の4社は、2月15日、記者会見を開き、デジタル機器の操作が苦手な人でも簡単・手軽にサービスが利用できるタブレット端末の提供について協業したと発表した。今春からモニタによるトライアルを実施し、秋の本格サービス開始を目指す。

 シャープが、メディアタブレット「GALAPAGOS」をベースに、イオン向け専用タブレット端末を開発。端末は、今秋をめどにイオンを通じて消費者に提供する。価格は未定。インターネットの普及を背景にPCやスマートフォン、タブレット端末などが普及するなかで、4社はデジタル機器の操作が苦手な人や、シニア、主婦、子どもなどに向けて新しいライフスタイルを提案する。

左から、伊東則昭NTT西日本副社長、佐藤緑ハーストーリィプラス社長、ジェリー・ブラック イオン執行役グループIT・デジタルビジネス事業最高経営責任者、岡田守行シャープ常務執行役員

 今回の取り組みでイオンが目指すのは、「ネットスーパーと実店舗の強化」(イオンのジェリー・ブラック執行役グループIT・デジタルビジネス事業最高経営責任者)だ。イオン専用のタブレット端末で、ネットスーパーとリアル店舗の利用促進につなげるほか、料理のレシピなど、暮らしに役立つ情報を配信。シニアや子どもなどの幅広い層が簡単に利用できるコンテンツを提供し、暮らしやコミュニティを支援する端末を目指す。

 シャープの岡田守行常務執行役員は、「GALAPAGOSの端末技術とコンテンツ配信のノウハウを生かして、主婦や子どもでも簡単に利用できる生活に密着したサービスを提供したい。家庭のあらゆるシーンで役立つのはどのようなものなのかを探り、商品化する」と今回の取り組みを説明。

 モニタによるトライアルでは10.8型の「GALAPAGOS」を使用するが、今秋に予定する商用サービスで提供する端末は、「現在のGALAPAGOSは、読書や映画などのコンテンツを見ることをメインターゲットとしているが、これとは異なる視点で開発する」という。ただし、画面サイズは10型クラスで、インターネットが閲覧できるブラウザを搭載するほか、「GALAPAGOS」のアプリケーションをダウンロードできる機能は盛り込む。

 NTT西日本は、インフラを提供するだけではなく、利用シーンの提案から参画することが目的。NTT西日本の伊東則昭副社長は、「サービスの一つの概念を『コミュニティ』に置くことで、ユーザーの拡大につなげる」と説明した。デジタル技術の進化がすべての人に役立つ社会を目指す取り組み「家まるごとデジタル化(家デジ)構想」の一環として、「フレッツ光」の活用促進につなげる。日々の生活を快適にする暮らしサポートサービスや、家族みんなで楽しむことができるコミュニケーションサービス、設定や操作方法のサポート、トラブル対応などのサポートサービスの提供を目指す。

 ハーストーリィプラスは、約10万人の女性ネットワークをもつ女性マーケティング事業のノウハウを生かし、今回のプロジェクトで、コンテンツ開発に関する女性の意見の収集・アイディアをサービスに反映していく。「メーカー視点の商品企画・開発ではなく、生活者視点の商品づくりに参加する」(ハーストーリィプラスの佐藤緑社長)としている。