話題の3Dテレビ「3D VIERA」、好調スタート

特集

2010/04/28 20:40

 国内初となるパナソニックの3D対応プラズマテレビ「3D VIERA(ビエラ)」2機種「TH-P50VT2」「TH-P54VT2」が、4月23日に発売された。正式発売に先立ち、一部の量販店では21日から先行展示がスタート。物珍しさも手伝い、かなりの盛況だったようだ。では、売れ行きはどうだったのか? 「BCNランキング」でチェックしてみよう。

50V型が5位にランクイン、なかなか好調なスタート



 正式発売日の4月23日を含む、2010年4月第3週(2010年4月19日-25日)のカラーバリエーションを合算したプラズマテレビのシリーズ別ランキングをみると、50V型の「TH-P50VT2」は販売台数シェア4.8%で5位、ワンランク上のサイズの54V型の「TH-P54VT2」は、シェア1.7%で16位だった。発売後3日の時点でのデータと考えると、なかなか好調なスタートだ。

2010年4月第3週 プラズマテレビ シリーズ別(※) 販売台数シェア トップ10
順位 メーカー 型番・シリーズ名 画面サイズ
(V型)
3D対応 記録媒体 発売年月 販売台数
シェア(%)
1 パナソニック TH-P42S2 42 2010/02 20.0
2 パナソニック TH-P42G2 42 2010/02 13.5
3 パナソニック TH-P46G2 46 2010/02 6.3
4 パナソニック TH-P42V2 42 2010/03 5.8
5 パナソニック TH-P50VT2 50 2010/04 4.8
6 パナソニック TH-P50V2 50 2010/03 4.7
7 パナソニック TH-P42X1 42 2009/02 4.4
8 日立製作所 P42-HP05 42 HDD/iVDR 2010/04 4.1
9 日立製作所 P42-XP05 42 HDD/iVDR 2010/04 4.0
10 パナソニック TH-P46S2 46 2010/02 3.9
※カラーバリエーションは合算して集計
BCNランキング」2010年4月第3週 週次<最大パネル>

 1位は、今年2月発売の42V型のベーシックデル「TH-P42S2」が獲得。このほか、7位までパナソニック製品が占めた。1位の「TH-P42S2」は、従来より発光効率を高めた新開発のプラズマパネルや、他の「VIERA」シリーズや、冷蔵庫洗濯乾燥機など白物家電にも採用しているパナソニック独自の省電力機能「エコナビ」を新たに搭載し、省電力化を図った新製品。1920×1080のフルハイビジョン、42V型の大画面ながら、実勢価格は10万円台前半と安く、値頃感の高さから人気を得ているようだ。

1位を獲得したパナソニックの42V型プラズマテレビ「TH-P42S2」

 3D非対応のプラズマテレビの同週の税別平均単価は15万2300円。売れ筋の42V型は13万396円、46V型は17万8240円、50V型は21万395円だった。対して、3D対応の「TH-P50VT2」の実勢価格は42万円前後、「TH-P54VT2」はさらに高い52万円前後。平均の2倍近い価格差を考えれば、むしろ驚異的な売れ行きといえるだろう。

4月23日に発売されたパナソニックの3D対応プラズマテレビ「TH-P50VT2/TH-P54VT」

 発売最初の日曜日、4月28日に筆者が訪れた大型量販店では、メインの入口の前と、店舗4階のテレビコーナー2か所の計3か所に、「3D VIERA」の体験ブースが設置されていた。入口前は、かなりの人数が順番待ちの行列を作っていたが、テレビコーナーではそれほど待たずに3D映像を見ることができた。正確な時間は測らなかったが、デモ映像は数分間。筆者が見たのはネイチャープログラムで、ラスト近くの水しぶきは、まるでその場所に自分がいるような、3Dならではの臨場感があった。

 パナソニックの広報担当によると、自然、スポーツなど、異なるジャンルの3D映像を収録したプロモーション用のブルーレイディスクを制作し、主要な量販店に配布。店舗側でプログラムを選択して流しているという。体験ブースを展開している店舗があったら、ぜひ一度体感しよう。

「3D VIERA」は、左右交互に再生される映像を専用シャッターメガネを通して見る
「フレームシーケンシャル方式」を採用している
(画像はパナソニックのプレスリリースより)

 地上デジタルチューナーを搭載し、地上デジタル放送を視聴できる、いわゆる「地デジ」対応テレビは、パネルの種類によって、「液晶」と「プラズマ」の二つのタイプに分かれる。主流は、20V型以下の小型から、40V型以上の大型まで幅広くラインアップする「液晶」で、液晶とプラズマを合算した薄型テレビ全体の販売台数の9割以上を占める。プラズマは、液晶よりも応答速度が速く、自己発光式なので視野角も広い。そのため、スポーツや映画の鑑賞に適しているといわれ、画質を重視する向きからは評価が高い。しかし、液晶テレビの急激な販売台数の増加を受け、薄型テレビ全体に占める構成比は徐々に落ちてきている。

 パイオニアが2008年にプラズマパネルの自社生産を中止し、翌2009年には完全撤退を発表。現在、国内でプラズマテレビを販売しているメーカーは実質的にパナソニックと日立製作所の2社のみ。プラズマテレビでは5位に入った「TH-P50VT2」も、液晶テレビを含めた薄型テレビ全体のランキングでは80位と、順位は大きく後退する。

 夏にかけて、3D対応の液晶テレビが続々と登場する予定だ。まずはソニーが他社に先駆けて6月に製品を発売、液晶テレビ市場で高いシェアを持つシャープ東芝も今夏の発売を表明している。迎え撃つパナソニックは、「3D VIERA」のラインアップを拡充し、より大画面の65V型・58V型モデルを5月28日に発売する。液晶、プラズマともに出揃う6月以降、特に、販売台数の母数が大きい液晶テレビのなかで3D対応モデルがどれくらいの売れ行きを示すのか、今後の動向に注目したい。(BCN・嵯峨野芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで127品目を対象としています。

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