東芝、液晶テレビ「REGZA」新製品、録画対応モデルを4シリーズに拡大

ニュース

2009/09/16 20:24

 東芝は9月16日、地上・BS・110度CSデジタルハイビジョン液晶テレビ「REGZA(レグザ)」の新製品として、「ZX9000」「Z9000」「H9000」「R9000」「A9000」の5シリーズ19機種を9月25日から順次発売すると発表した。うち4シリーズ16機種をHDD内蔵モデルやUSB接続のHDD対応モデルとしてラインアップし、従来シリーズよりも録画対応モデルを拡充した。価格はすべてオープン。

「ZX9000」シリーズ

 「ZX9000」「Z9000」と「H9000」「R9000」の4シリーズには、市販のUSBハブを介して、USB接続のHDDを最大4台まで同時接続することが可能。これにより手軽に録画容量を増やすことができ、番組ジャンル毎にHDDを使い分けたり、家族それぞれが自分専用のHDDに録画したりできる。

最大4台までUSB接続のHDDを接続できる

 上位モデルの「ZX9000」シリーズと「Z9000」シリーズには、3つの地上デジタルチューナーを搭載。地上デジタル放送の番組を自由に切り替えて視聴しながら、2つの裏番組を同時に録画することができる。500GBのHDDも内蔵し、約50時間のハイビジョン番組を録画可能。

3つの地デジチューナーを搭載する「ZX9000」シリーズと「Z9000」シリーズには、B-CASカードを2枚挿入する

 また、フルハイビジョン画質に満たない解像度の映像を、ノイズの少ない高精細な映像に復元する超解像技術「レゾリューションプラス2」に、アニメーション画像の輪郭部の周辺ノイズを抑える機能を追加した「レゾリューションプラス3」や、部屋の色温度を検知して画像の自動調整を行う「おまかせドンピシャ高画質3」を新たに搭載。映像本来の美しさを再現する。

 さらに最上位シリーズ「ZX9000」には、バックライトに直下型白色LEDを採用。明るい映像の部分では高輝度発光させ、暗い映像の部分では輝度を絞るあるいは発光させないことで200万:1のダイナミックコントラストを実現し、輝く白と引き締まった黒を再現できる「LEDバックライトコントロールシステム2」を搭載する。

 また、下位モデルの「H9000」と「R9000」にも、超解像技術「レゾリューションプラス2」を採用し、高画質製品の拡大を図った。

「R9000」シリーズ

 ラインアップと実勢価格は、最上位シリーズ「ZX9000」の55V型「55ZX9000」が60万円前後、46V型「46ZX9000」が50万円前後の見込み。「Z9000」シリーズは、55V型「55Z9000」が47万円前後、47V型「47Z9000」が37万円前後、42V型「42Z9000」が30万円前後、37V型「37Z9000」が25万円前後の見込み。

 「H9000」シリーズは、42V型「42H9000」が27万円前後、37V型「37H9000」が22万円前後、32V型「32H9000」が17万円前後の見込み。「R9000」シリーズは、52V型「52R9000」が38万円前後、46V型「46R9000」が30万円前後、40V型「40R9000」が22万円前後、32V型「32R9000」15万円前後、26V型「26R9000」が12万円前後、22V型「22R9000」が9万円前後、19V型「19R9000」が8万円前後の見込み。

 エコノミーモデルの「A9000」シリーズは、シンプルな機能で低価格化を図り、高い省エネ性能で環境にも配慮した。ラインアップと実勢価格は、46V型「46A9000」が27万円前後、32V型「32A9000」が11万円前後、26V型「26A9000」が10万円前後の見込み。

 国内のテレビ市場について、岡田淳・デジタルメディアネットワーク社 テレビ事業部 日本部 部長は「エコポイント効果で、当社の09年上期の対前年伸長率は200%を超えた。要因は、大型から小型までの幅広いラインアップ、高画質と録画対応、広告キャラクターに福山雅治さんを起用してブランド力が向上したこと、エコに注力した製品を投入したことなどが挙げられる」と上半期についてまとめ、下期については「エコポイントの需要はまだ続き、年末商戦はクリスマスと、エコポイント発行対象期限である2010年3月の駆け込み需要が相当あるとみている」と語った。

岡田淳・デジタルメディアネットワーク社 テレビ事業部 日本部 部長

 また「ここへきて伸びてきるのが、録画対応モデル。09年上期は17%で5台に1台だったが、下期は26%で4台に1台が対応し、2010年には270台で50%を超えるとみている」と今後の動向を予想した。

 続いて、デジタルメディアネットワーク社の大角正明社長がグローバル戦略について説明。大角社長は「今後のテレビは、北米、欧州、日本に比べ、そのほかの新興国での伸び率が著しくなる見込み。当社は今後、BRICs+ASEANを最も重要な地域に定め、新興国市場において、2012年には09年度比で494%の伸長を目指す」と語り、具体的な戦略としては、「それぞれの市場が持っている特性に合わせた商品を投入する、国内『REGZA』の画質に対するこだわりをそのままに、低コスト化を図る、新興国での当社製品取り扱い店を現在の約1万店から2012年には3万店以上に拡大する、新興国売上高に対して平均5%の広告費を投下する」ことを挙げた。

デジタルメディアネットワーク社の大角正明社長

 そして、「当社はグローバル市場において、09年度は1000万台を実現できるだろう。2010年にはこれを1500万台とし、グローバルシェア10%を目指す」と締めくくった。

 そのほか、プロセッサーにCellを採用する次世代テレビ「CELLレグザ」については、同社の映像技術、ストレージ技術、ネットワーク技術を終結した「REGZA」の頂点と位置づけ、09年度の10-12月に国内市場に投入することを明かした。大角社長は、「映画館で見るよりも感動するテレビだと思っている。期待してほしい」と、「CELLレグザ」への自信をみせた。
adpds_js('http://ds.advg.jp/adpds_deliver', 'adpds_site=bcnranking&adpds_frame=waku_111384');