コンパクトデジタルカメラ選びで1つのポイントになるのはズーム機能。主流は3-5倍だが、広角から望遠まで幅広い撮影シーンに対応できる高倍率ズームを備えた製品も増えてきた。そこで今回は、10倍以上のズームレンズを搭載したコンパクトデジカメの売れ筋ランキングを紹介しよう。

パナソニック「LUMIX TZ7」がシェア4割占める



 最近のコンパクトデジカメは、1000万画素以上で手ぶれ補正や顔認識機能を搭載する製品が標準的。スペックだけでは違いがわかりにくく製品選びに迷うこともある。ところが、ズーム機能に関しては製品ごとに違いが大きい。そこで、10倍以上のズームレンズを搭載したコンパクトデジカメをピックアップ。「BCNランキング」で09年6月の売れ筋トップ5をみていこう。なお、ズーム倍率は「光学ズーム」の倍率とし、カラーバリエーションは合算して集計した。

10倍以上のズームレンズ搭載コンパクトデジカメ シリーズ別ランキング 2009年6月
順位 メーカー名 シリーズ名 ズーム機能(倍) 画素数(万画素)
1 パナソニック LUMIX TZ7 12 1010
2 オリンパス μ9000 10 1200
3 キヤノン PowerShot SX200 IS 12 1210
4 ニコン COOLPIX P90 24 1210
5 ソニー Cyber-shot HX1 20 910
6 キヤノン PowerShot SX110 IS 10 900
7 HOYA(PENTAX) X70 24 1200
8 キヤノン PowerShot SX10 IS 20 1000
9 パナソニック LUMIX TZ5 10 910
10 パナソニック LUMIX FZ28 18 1010

 1位は、パナソニックのムービーデジカメ「LUMIX TZ7」。シェアは40.0%とダントツの人気だ。広角25mm-望遠300mm(35mmフィルムカメラ換算、以下同)の、12倍のズームレンズを搭載しているのが大きな特徴。狭い部屋で大人数の記念撮影を撮るような場面から、離れた人物をアップで撮るような場面まで幅広く対応できる。画素数は1010万、液晶モニタのサイズは3.0型。

パナソニック「LUMIX TZ7」。カラーは5色

 動画撮影機能も充実しており、解像度1280×720画素のハイビジョン動画が撮影できる。静止画用のシャッターボタンとは別に、動画撮影用のボタンがあるため、静止画と動画の切り換えが便利。音声はステレオで、「ドルビーデジタル方式」を採用しており、高音質な再生が可能だ。

 記憶媒体はSDカード。SDカードスロットを備えている同社製のテレビやBD/DVDレコーダーにカードを直接挿して映像を楽しめるほか、mini HDMIケーブルで直接つなぐこともできる。

 2位はオリンパス「μ(ミュー)9000」で10.8%。「μシリーズ」の最上位モデルで、広角28mm-望遠280mmの10倍ズームレンズを備える。画素数は1200万、液晶モニタサイズは2.7型。モニタ表面に特殊コートを施すことで、明るい屋外、暗い場所でも画像を確認しやすいことや、カメラ内の画像を合成してパノラマ写真を作成できることが特徴だ。

オリンパス「μ(ミュー)9000」。カラーは3色

 3位はキヤノン「PowerShot SX200 IS」で7.2%。レンズは広角28mm-望遠336mmの12倍ズームを備えている。画素数は1210万、液晶モニタサイズは3.0型。音声はモノラルだが、1位のパナソニック「LUMIX TZ7」と同様に、解像度1280×720画素のハイビジョン動画の撮影ができる。mini HDMIケーブルでつなげば、テレビで静止画や動画がみられる。

キヤノン「PowerShot SX200 IS」。カラーは2色

 4位は、ニコン「COOLPIX P90」で5.8%、5位はソニー「Cyber-shot HX1」で3.6%。どちらも、3位までに登場する一般的なコンパクトタイプではなく、一眼レフカメラのような形状をしているカメラ。ただ、ファインダーがEVF(Electronic View Finder=電子ファインダー)であることやレンズ交換ができない点が一眼レフとは異なる。ズーム倍率は「COOLPIX P90」が24倍で26mm-624mmをカバーし、「Cyber-shot HX1」は28mm-560mmで20倍。両機種とも厚さは90mm前後もあるが、10倍クラスのズームレンズ搭載カメラよりさらに遠くの被写体が撮影できる。

ニコン「COOLPIX P90」

 いずれも液晶モニタが可動式になっていて、カメラを極端に低い位置や高い位置に構えても撮影がしやすい。画素数は、「COOLPIX P90」が1210万、「Cyber-shot HX1」が910万。「Cyber-shot HX1」は、解像度1440×1080のハイビジョン動画、ステレオ音声で撮影できる。HDMIケーブルでテレビなどと接続することができる。

ソニー「Cyber-shot HX1」

 税抜き平均価格をみると、3位までの製品は3万5000円前後、4-5位の製品は4-4万5000円。コンパクトデジカメ全体の平均単価に比べ、約1-2万円ほど高い。しかし、10倍以上のズームレンズを搭載したデジカメなら、子どもの運動会や発表会、結婚式など、少し遠くの被写体を撮影するときに便利。遠くにいながらにして表情あふれる写真が撮れるかもしれない。夏の旅行、秋の運動会などのイベントに向けてチェックしてみてはいかが?(BCN・田沢理恵)


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