ノートPCなどと比べ、新旧モデルの入れ替わりが緩やかなデジタル一眼市場でも、夏商戦を前に、世代交代が本格化してきた。09年6月の販売台数ランキングで1位を獲得したのはキヤノンの「EOS Kiss X3」。2か月連続で首位を走っていた「EOS Kiss X2」を上回った。惜しくもトップ10入りは逃したものの、オリンパスやHOYA(PENTAX)の新製品も健闘している。

デジタル一眼カメラシリーズ別ランキング 2009年6月
順位 メーカー名 型番・シリーズ名 画素数(万画素) 販売台数シェア(%)
1 キヤノン EOS Kiss X3 1510 16.8
2 ニコン D40 610 10.1
3 キヤノン EOS Kiss X2 1220 9.3
4 ニコン D5000 1230 8.7
5 ニコン D90 1230 8.1
6 パナソニック LUMIX G1 1210 6.4
7 ニコン D60 1020 5.2
8 キヤノン EOS 50D 1510 4.4
9 ソニー α300 1020 3.5
10 パナソニック LUMIX GH1 1210 2.6

「BCNランキング」 09年6月月次 <最大パネル>



 カラーバリエーションや付属レンズなど同梱品の違いを合算して集計したシリーズ別で1位を獲得したのは、キヤノンの最新モデル「EOS Kiss X3」。前月まで2か月連続で首位を獲得していた前モデル「EOS Kiss X2」をついに抜き去った。

(左から)「EOS Kiss X3」と「EOS Kiss X2」

 一方、「Kiss X2」は3位に後退。新旧モデルの世代交代を感じさせる。しかし、実はこの「X2」は、08年4月以降、08年12月を除いたすべての月で首位を獲得している超ベストセラー。今回、「X2」に取って代わった「X3」が同様の売れ行きを保てるのか、注目していきたい。

(左から)「D40」と「D5000」

 2位を獲得したのはニコン「D40」。ニコンのカメラでは、いまだ旧モデルの人気が高いようだ。しかし、同社の最新モデルである「D5000」も前月の6位から4位まで順位を上げており、来月は「D40」を上回りそうだ。「D40」は生産終了のため、すでに在庫がない店も多い。このほか、5位に「D90」、7位に「D60」と、根強い人気を持つおなじみの製品がランクインしている。

 実は、6月のトップ10は、順位の変動こそあれ、顔ぶれは前月と全く変わっていない。そこで、ここからは今後のトップ10入りが期待されるニューフェイスに目を向けてみよう。

 まず、発売前にも関わらず、11位にランクインした、オリンパスのマイクロフォーサーズ規格採用モデル「オリンパス・ペン E-P1」。昨年の開発発表以来、同社が満を持して発売するモデルで、同じくマイクロフォーサーズ規格であるパナソニックの「G1シリーズ」とは一味違うコンパクトデジタルカメラ風のデザインを採用。コンパクトデジカメからのステップアップユーザーを取り込みつつ、同規格の裾野を広げようとしている。発売は7月3日。

オリンパス・ペン E-P1

 また、6月末に発売されたばかりのHOYAによるペンタックスブランドの新製品「PENTAX K-7」も13位に食い込んでいる。ハイアマチュア向けとして、外装にマグネシウム合金、シャーシにステンレス合金を採用した剛性の高いボディを採用。有効1460万画素のCMOSイメージセンサーを搭載し、ピント合わせの精度をより高めているほか、動画撮影機能も備えたモデルだ。低価格なエントリーモデルが大多数を占める中、キヤノン「50D」に続いて中級機としてトップ10入りを果たせるかに注目したい。

PENTAX K-7

 「E-P1」は発売前、「K-7」も発売直後ということで、6月のランキングでは、主に予約分の売り上げが反映された格好だ。本格的に店頭に並ぶ7月以降、どこまで順位を上げてくるか、気になるところ。まだまだ話題はつきそうにない。(BCN・山田五大)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。