手軽に5.1chサラウンドを楽しめる「サラウンドヘッドホン」とは?

特集

2009/04/01 12:45

 映画館さながらの臨場感あるサラウンドで、テレビ番組やDVD/BDを楽しむことができるサラウンドヘッドホン。ホームシアターシステムのように複数のスピーカーを設置する必要がなく、煩わしい配線や騒音の心配とも無縁。心置きなく、コンテンツの魅力を存分に楽しむことができる。今回は、そんなサラウンドヘッドホンの特徴と売れ筋をみていこう。

サラウンドヘッドホンって何?



 サラウンドヘッドホンとは、5.1chサラウンドといったマルチサラウンドを楽しむことができるヘッドホンのこと。通常、ホームシアターシステムで5.1chサラウンドを実現する場合、5つのスピーカーとウーハーを配置する必要があるが、サラウンドヘッドホンでは、左右のヘッドホンから擬似的に5.1chサラウンドを再現するため、構成は受信機(ヘッドホン)と送信機(トランスミッター/プロセッサー)のみになる。


5.1chだけでなく、なかにはバーチャル7.1chサラウンドを楽しめるモデルもある (ソニー「MDR-DS7000」)

 テレビやレコーダーとの接続は、付属する送信機の光デジタル端子と光デジタルケーブル1本でつなぐだけと簡単。一方、ヘッドホンと送信機は、ヘッドホン端子で接続する。最近は、ヘッドホンとプロセッサーをワイヤレスで接続し、送信機の位置に縛られることなく、好きな場所で楽しむことができるモデルも多い。

(左から)光デジタル入力端子、光デジタルケーブル

 購入する際に、気をつけてほしいのは、「ドルビーデジタル」や「DTS」、「MPEG-2 AAC」といった対応する音声フォーマット。「ドルビーデジタル」や「DTS」は、主に映画コンテンツで採用され、「MPEG-2 AAC」は地上/BSデジタル放送で採用されている。とくに、「MPEG-2 AAC」は対応機種が限られているので、デジタル放送の番組をマルチサラウンドで楽しみたいなら必ずチェックしよう。


(左から)「ドルビーデジタル」、「DTS」、「MPEG-2 AAC」のロゴマーク

 テレビやビデオのほか、「Xbox 360」「PLAYSTATION 3」などの家庭用ゲーム機やオーディオ機器とつなぎ、それらの音楽をマルチサラウンドで楽しむこともできる。価格もエントリーモデルならば1万円以下と、かなり手頃。サラウンドヘッドホンで周りに気兼ねすることなく、高画質な映像とともに、迫力のある音を堪能してみてはどうだろうか。


接続イメージ (ソニー「MDR-DS7000」の場合)

ワイヤレスが人気、1位はソニーの「MDR-DS7000」



サラウンドヘッドホン 機種別ランキング
順位 メーカー名 型番 ワイヤレス方式
1 ソニー MDR-DS7000 2.4GHzデジタル
2 パナソニック RP-WF5500-K 2.4GHzデジタル
3 ソニー MDR-DS1000 非対応
4 パイオニア SE-DRS3000C 2.4GHzデジタル
5 オンキヨー MHP-AV1 2.4GHzデジタル
6 オーディオテクニカ ATH-CL550 赤外線
7 パナソニック RP-WF5500-W 2.4GHzデジタル
8 ソニー MDR-DS4000 赤外線
9 ビクター HP-W120 赤外線
10 ソニー MDR-IF540RK 赤外線
BCNランキング」09年2月 月次<最大パネル>

 続いて、09年2月の「BCNランキング」をもとに、サラウンドヘッドホンの売れ筋をみていこう。なお、今回はサラウンド対応のヘッドホン単体は除いて集計した。

ソニー「MDR-DS7000」

 1位はソニーの「MDR-DS7000」。07年11月発売のワイヤレスモデルで、2.4GHzデジタル無線伝送方式を採用する。「MDR-DS7000」は、ドルビーのサラウンドデコード技術「ドルビープロロジックIIx」と、ソニー独自のバーチャルサラウンド技術「新Virtualphones Technology」により、5.1chの音源をバーチャル7.1chで再現することができる。市場推定価格(以下、価格)は、2万5400円。

(左から)パナソニック「RP-WF5500-K(ブラック)」、「RP-WF5500-W(ホワイト)」

 2位はパナソニックの「RP-WF5500-K(ブラック)」。2.4GHzデジタル無線伝送方式を採用したワイヤレスモデルで、ドルビーデジタル、DTSおよびMPEG-2 AACに対応する。フラットなデザインのトランスミッターを採用し、ヘッドホンを置くだけで充電が可能。7位には、カラーの異なる「RP-WF5500-W(ホワイト)」もランクインしている。価格は1万6200円。

ソニー「MDR-DS1000」

 3位はソニーの「MDR-DS1000」。ドルビーの「ドルビープロロジックII」を搭載し、通常のステレオ音声も5.1chサラウンドで楽しめる。プロセッサーにはヘッドホン端子を2系統備え、2つのヘッドホンを使って共有することも可能。価格は8900円と1万円を切るコストパフォーマンスも魅力だ。


 以下、4位にパイオニア「SE-DRS3000C」、5位にオンキヨー「MHP-AV1」、6位にオーディオテクニカ「ATH-CL550」がランクインした。

パイオニア「SE-DRS3000C」、オンキヨー「MHP-AV1」、オーディオテクニカ「ATH-CL550」

 トップ10のうち8機種がワイヤレスモデルとなっており、有線よりワイヤレスが人気を得ているようだ。ワイヤレス規格は、2.4GHzデジタル無線方式とデジタル赤外線伝送方式に大きく分けられる。2.4GHzデジタル無線方式の方が電波干渉に強く音切れも少なく、最長30mの伝送距離ということもあり、上位モデルに多く採用されている。


 価格の目安は、エントリーモデルで7000-9000円、中位モデルで1万5000円から2万円前半、上位モデルで3万円前後。サラウンドヘッドホンは、主にワイヤレス規格と対応音声フォーマットによって価格が変わってくるので、この2つを確認のうえ、最適なモデルを選んでほしい。(BCN・津江昭宏)



*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店からPOSデータを毎日収集・集計している実売データベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで124品目を対象としています。

*記事中の「市場推定価格」は、記事掲載時点のものです。市場推定価格は、「BCNランキング」のデータをもとに独自に算出した推定値で、消費税込みの金額で表記しています。


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