日立マクセル、コンテンツの内容が一目で確認できる電子ペーパー搭載iVDRを開発

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2008/10/01 13:31

 日立マクセル(角田義人執行役社長)は9月30日、日立製作所と共同でカートリッジに搭載した電子ペーパーにより、記録内容や使用容量、残量を瞬時に確認できる「電子ペーパー搭載iVDR」を開発したと発表した。

 iVDRは、著作権保護技術を搭載した初めてのカセット型リムーバブルHDD。ハイビジョン映像を長時間録画できるほか、自在に増設したり、着脱することが可能。07年4月に発表した日立のデジタルハイビジョンテレビ「Wooo」シリーズから、専用スロットが搭載されている。

 日立マクセルでは、5月に「iVDRコンソーシアム」で、インターフェイス規格を拡張し、従来のSATAサポート部(Port A)にUSBサポート部(Port B)を加えたiVDR-i/O規格を新たに策定した。「電子ペーパー搭載iVDR」は、このiVDR-i/O規格に準拠しており、USBサポート部を介した信号処理を行うことで、これまでの記録メディアとしてのリード/ライト機能に加え、電子ペーパーの動作制御が一体的に行えるようになったという。

 両社は今回、文字や記号などの表示に適したセグメントタイプの電子ペーパーを使用した残量表示タイプと、より高精細な文字や写真などの表示が可能なドットマトリックスタイプの電子ペーパーを使った内容表示タイプの2種類を試作。ドットマトリックスタイプでは、iVDRに記録されたファイル名やサムネール画像のほか、2次元バーコード(QRコード)などを表示することができ、大量のiVDR検索システムなどに応用することも可能。

 日立マクセルでは、今回の試作品を9月30日から開催される「CEATEC JAPAN 2008」に出展するとともに、今後、「電子ペーパー搭載iVDR」に対するユーザーニーズを反映させ、早期の製品化に向けて検討を進める。また、iVDRはコンシューマ用途だけでなく、業務用途へも採用が広がりつつあることから、業務用iVDRとして耐衝撃性を高めた「iVDRエクストリーム」も12月に商品化する予定。