ソニー(中鉢良治社長)のデジタル一眼レフカメラ(レンズセットモデルを含む)の月次シェアがじわじわと上がってきている。4月に前月比で約4ポイント下げたものの、5月以降は一貫して上昇。直近7月には今年最高の11.7%を記録した。ニコンとキヤノンの寡占状態が続くデジタル一眼レフカメラ市場だが、4位以下の競合とのシェア差は大きく、ソニーは2社の有力対抗メーカーとしての地位を確立しつつある。

 ソニーの直近3か月の月次シェアは5月が9.5%、6月が10.4%、7月が11.7%。徐々にシェアが上がっていたなか、7月17日に中堅機種「α300」を投入し、ラインアップを4モデルに拡充した。今年最高のシェアを獲得したのは、この新製品効果が大きいとみられる。「α300」は有効画素数1020万画素で、ソニー製品の特徴である「クイックライブビュー機能」を搭載した中堅機種。7月7日から10月15日まで展開する1万円キャッシュバックキャンペーンの対象製品で、初心者需要の開拓とコンパクトデジタルカメラからの移行ニーズを取り込むための戦略商品だ。

 北村勝司・デジタルイメージングマーケティング部αCAT課統括課長は、デジタル一眼レフカメラ市場を「二極分化が進んでいる」と分析。カメラや写真を撮ることが趣味で、ハイエンド機種を求めるユーザーと、簡単操作で撮影を楽しみたい低価格モデルを欲しがるユーザーに分かれているという。「今後の需要の中心は低価格モデル」(北村統括課長)とみており、プロモーションや店頭での提案では、初心者に分かりやすくソニーのオリジナリティが出ている点を訴える戦略を重点的に打ち出す方針だ。ピントを合わせる速度が速いことや、ファインダーではなく液晶モニタを見ながら撮影できる「クイックAFライブビュー機能」などを具体的なPRポイントに定めている。


週刊BCN 2008年8月11・18日付 Vol.1247より転載