ニコンが7月25日に発売した、中・上級者向けデジタル一眼レフカメラ「D700」。35mmフィルムとほぼ同じフルサイズ撮像素子を搭載する「FXフォーマット」の最新モデルだ。10万円前後の低価格モデルが人気を集めるデジタル一眼市場で、実勢価格30万円を超える高級機はどんな動きを見せるのか? 発売直後の立ち上がりを「BCNランキング」でチェックした。

●初心者向けモデルがひしめく中、30万円超えの「D700」が好調

 「D700」は、ニコンのデジタル一眼レフで中・上級機に位置づけられるモデル。35mmフィルムの1コマとほぼ同じ36.0×23.9mmサイズの撮像素子を搭載する「FXフォーマット」のカメラだ。現在、ほとんどのデジタル一眼レフは、APS?Cサイズ(約23.4×16.7mm)の撮像素子を採用しているが、フルサイズの撮像素子はこれよりふたまわりほど大きい。一般に、撮像素子のサイズが大きいと、よりきれいな画像を出力できるとされている。仮に同じ画素数でも広い面積に余裕をもって画素を配置できるためで、高感度で撮影してもノイズが発生しにくいというメリットもあるからだ。


 ニコンが初めてフルサイズのFXフォーマットを採用するカメラD3を発売したのは07年11月。本体のみの実勢価格が58万円前後のプロ向けフラグシップモデルだった。カメラとしての評価は高いものの、高価なため、なかなか手を出せなかった人も多かったようだ。それを踏まえD700は、D3より耐久性などを民生用レベルに抑えることで33万円前後の価格を実現した。

 D700の発売日は7月25日とされていたが、実際は前日の24日に発売した店舗が多かった。そこで、24日から27日までの週末4日間の瞬間風速の販売台数シェアでランキングを作成した。1位はキヤノンの「EOS Kiss X2」で、販売台数シェアは18.8%。2位はニコンの「D60」で14.8%。


 1、2位とも初心者向けのモデルで、8月6日時点の本体のみの市場推定価格は、EOS Kiss X2が7万2900円、D60が5万6800円。そんな中、本体のみで30万円を超えるD700が、シェア11.6%で3位に食い込んで、好調なスタートを切った。

 次に、発売直後の1日ごとの販売台数シェア推移を見てみよう。D700の販売台数シェアは24日が26.0%ともっとも高かった。25日には18.8%に下がり、その後緩やかにシェアを落とし、26日は6.6%、27日には5.5%になった。今後どれくらいのシェアで落ち着くかが注目だ。


●撮像素子のフルサイズ化が進む!? ソニーもフルサイズモデルを投入へ

 いち早くフルサイズの撮像素子を搭載したデジタル一眼を投入したのはキヤノンだったが、ニコンもD3に続きD700の投入でフルサイズモデルのラインアップをそろえてきた。さらに今年は、キヤノンのフルサイズ廉価モデル「EOS 5D」の後継機や、ソニーのフルサイズ「α」投入がささやかれており、ハイエンドデジタル一眼のセンサーはフルサイズ化が一層進みそうだ。(BCN・山下彰子)


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