ヤマハ、リニアPCMレコーダー市場に参入、ストレート携帯並みのコンパクトさ

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2008/06/17 20:37

 ヤマハ(梅村充社長)は6月17日、同社初となるリニアPCMレコーダー「POCKETRAK CX(ポケットラック・シーエックス)」を、8月下旬に発売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は4万円前後の見込み。

 リニアPCMレコーダー市場に新規参入した背景について、ヤマハの田中郁夫PA・DMI事業部MP推進部マーケティンググループ課長代理は、「ボイスレコーダー市場の活性化や、各家電・楽器メーカーが次々に参入しているなか、当社の強みを活かした製品を出せるのではないかと検討した」と説明した。新製品については、「ビジネスユースよりも、バンド練習の録音や音楽教室での使用など、(当社が)得意とする音楽関係の用途を中心に、本当に必要なユーティリティを徹底的に追及した」と自信をみせた。

 「POCKETRAK CX」は、48kHz/16bitのリニアPCM録音が可能な手のひらサイズで、電池を含む重さは92g、厚さ17.5mm。ストレート携帯電話なみのコンパクトボディを実現した。

 マイクには、左右の音を広範囲にカバーしながら奥行きや定位感に優れたステレオ録音を実現する90度X-Y型指向性マイクを採用。また、堅牢性を確保するため、マイク部を保護するアルミダイキャストマイクガードを装備する。本体背部には大口径スピーカーを搭載し、イヤホンを使用しなくても音の確認ができる。

 記録フォーマットは、WAV/PCM/MP3に対応。なお、再生フォーマットはMP3/WMA/WAVに対応する。再生速度を2分の1倍速から1.5倍速までの3段階で設定できる再生調整機能や、5バンドグラフィックイコライザー機能など、音楽録音に便利な機能を搭載する。

 インターフェイスとして、USB端子、ヘッドホン端子、外部ステレオマイク端子などを備える。記憶メディアには、microSD/SDHCメモリカードを採用し、最大8GBのmicroSDHCメモリカードに対応する。また、2GBのmicroSDメモリカードを同梱し、リニアPCM方式で約3時間、MP3方式で約139時間の音声データの保存ができる。

 電源は単3形乾電池1本。くり返し使用できる三洋電機製充電器「エネループ」単3形1本を付属し、最大約23時間の連続再生が行える。本体サイズは、幅46.5×高さ129.5mm×奥行き17.5mm、重さ92g(電池含む)。

 このほか編集ソフト「Cubase AI4(ハイブリッド版)」、イヤホン、USB接続ケーブル、キャリングポーチ、マイクスタンド用に変換するアダプタ、雑音を抑制するウィンドスクリーンを付属する。