NTTドコモ(中村維夫社長)は4月18日、都内で発表会を開き、7月1日から新たな企業ブランド戦略を開始すると発表した。同時に「暖かみを感じさせてくれる赤色と、親しみやいブランドイメージを与えてくれる」(中村維夫社長)という新たな企業ロゴのデザインも披露した。

 「新ドコモ宣言」として説明された新たなブランド戦略では、これまで重視してきた新規契約者獲得を転換。既存ユーザーへのサポート重視へと路線を変更する。

 具体的には利用者の声を拾い上げ、端末開発やサービスに反映するロイヤリティマーケティングに軸足を置く。長期契約者へのポイント付与率の向上や、ユーザーの声を反映させた端末を開発。また、全国のドコモショップやコールセンターの窓口対応を強化する。新たな施策は準備が整い次第、順次実施していく。

 会見で中村維夫社長は「現在はユーザー主導のブランド戦略が必要。これまでは新規契約の獲得を重視していたが、今後はユーザー1人1人のニーズに応えていくことが重要になる」と、新たなブランド戦略導入の狙いについて述べた。同時に契約純増数でKDDIやソフトバンクモバイルの後塵を拝してることについて「有り体に言えばドコモのブランド力が落ちている」と危機感を示した。


 荒木裕二執行役員コーポレートブランディング本部副本部長は「新戦略で既存ユーザーのドコモに対するロイヤリティを高めることができれば、ユーザーの囲い込みが可能になる。また、ブランドイメージも向上し、新規契約者の獲得にもつながる」と自信をみせた。


 さらに「巷では昨今、契約者の純増数で勝ち負けが言われて久しいが、長期的に見て重要なのはユーザーに信頼してもらうこと。今回のブランドロゴ刷新を契機として、長く利用してもらえる企業になっていきたい」と強調した。

 ドコモでは組織体制を見直し、意思決定のスピードを上げることで、ユーザーに対するレスポンスも高めていく方針。特別顧問の魚谷雅彦氏は「今日の発表会は新ロゴお披露目の場ではなく、ドコモがユーザーの方向を向いて進んでいくという宣言の場。ドコモはユーザーの声を聞いて事業化する術が不足していた。今後はユーザー視点で企業経営を決定していく」と述べ、ブランド力向上に尽力する姿勢をみせた。