【ラスベガス発・米山淳】超薄型テレビを巡る競争が本格化してきた。7日に米ラスベガスで開幕したCES2008(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)では、日本や韓国の家電メーカーが相次いで試作品を出展。大画面化で競ってきた薄型テレビだが、ここに来て「壁掛け」などの利用を想定した、薄さ争いに拍車がかかっている。

 超薄型テレビは液晶テレビが先行していたが、CES2008ではプラズマテレビにも波及している。まず松下電器産業は、厚さ24.7mmの50V型プラズマテレビを公開。フルフラット(完全平面)型のプラズマでは世界最薄という。坂本俊弘・パナソニックAVCネットワークス社社長は「プラズマはいくらでも薄くできる。その技術の進化をみなさんに紹介したかった」と話す。

 一方日立は厚さ35mmの50V型プラズマテレビを発表した。パネルは水平1920×1080のフルハイビジョン(フルHD)で、コントラストは10000:1以上。09年には商品化する計画だ。すでに日立は液晶テレビで厚さ35mmのモデルを市場に投入しており、ライバル各社が試作品で止まっているなか、いち早く商品化することでシェア獲得を狙う。


 パイオニアも厚さ9mmのプラズマテレビを公開した。50V型で重さは18.6kg。「プロジェクトKURO」と呼ぶ、プラズマテレビの研究成果の1つで、壁掛けでの利用を想定している。パイオニア米国法人のラス・ジョンソン・エグゼクティブ・バイス・プレジデントは「プラズマの大きな技術進歩だ」と胸を張る。


 液晶テレビも負けてはない。シャープは最薄部で厚さ20mmの65V型液晶テレビを発表。同社はすでに52V型で20mmの液晶テレビを公開しており、今回は薄型化に加え、大画面化も進めた。藤本俊彦・シャープ・エレクトロニクス・コーポレーション会長兼社長は「20mmがゴールというわけではない。『壁掛け』以外の用途も考えてさらに薄くしていきたい」と意気込む。


 また、韓国のLG電子は約43mmの液晶テレビ「LGXシリーズ」を発表。フルHDのフラッグシップモデルで42V型を発売する。

 有機ELテレビも超薄化が進んでいる。ソニーはパネル部の厚さが3ミリで11V型の有機ELテレビを、日本に続き1月から米国も発売した。価格は2500ドル(約30万円)。ソニーのブースでは黒山の人だかりができるほどの人気ぶりだ。ハワード・ストリンガー会長は「米国市場でチャンピオンになる製品だ」と自信を見せた。


 韓国のサムスン電子は大型化で攻勢をかける。31V型と14V型の有機ELテレビの試作機をCESの会場に展示。厚さはともに18ミリ。大画面化が難しいとされる有機ELで大型モデルを他社に先駆けて開発した技術力をアピールしている。