ソニー、2010年度までに自然エネルギー使用を4倍に拡大、CO2大幅削減へ

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2007/12/04 21:19

 ソニー(中鉢良治社長)は12月4日、環境活動についての説明会を開催した。柱となるのはCO2(二酸化炭素)の抑制とリサイクル活動で、現状よりも排出するCO2を大幅に削減すると同時に、自社製のブラウン管テレビを再利用することで環境保護活動に貢献する。

 ソニーでは、00年度はグループ全体で約222万トンを排出していたCO2を、06年度には203万トンにまで減らした。今後は、オフィスや工場での省エネを徹底。併せて、太陽光や風力、地熱、バイオマス発電などの再生可能な自然エネルギーを積極的に導入するすることでCO2の削減を進める。

 自然エネルギーの利用では、07年10月に年間1600万kWhの電力調達で国内の木質バイオマス発電所と契約。11月にはオーストリアの事業所2か所で使用する、電力すべてを水力発電での調達に切り替えた。ソニーでは07-10年度の間に、自然エネルギーの利用量を06年度実績の約4倍まで拡大する計画。


 一方、資源のリサイクル活動では、過去に販売した同社製ブラウン管テレビを回収し、テレビ用プラスチック材や梱包用の発泡スチロールとして、液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」で再利用する。

 再生プラスチック材は、08年春に発売する「BRAVIA」の国内向け新モデルから使用する。再生材を採用した場合、すべてを新材で製造する場合と比べ、30-40%のCO2排出削減が見込めるという。

 説明会で、中鉢社長は「『For the Next Generation』をキーワードに、廃棄物の削減・再利用で次世代の人たちの環境向上に貢献できるよう努力していきたい」と挨拶した。


 田谷善宏・環境担当VPは「ソニーは、10年以上前から他社に先駆けて環境活動を行っており、00-06年度では約20万トン弱のCO2排出削減に成功した。今後も、環境に対して積極的に取り組む姿勢を消費者にアピールしていきたい」と語った。