キーボードを買い替えたい? 選び方、お教えします!

特集

2007/10/17 19:44

「キーボードなんてどれでも同じ」と考えて、PCに付属してくるキーボードをそのまま使っている人は多いはず。しかし、キーボードにはそれぞれ個性があって、自分に合った製品に買い替えるだけで、作業効率がアップすることもある。ふだんあまり注目されないキーボードだが、使用目的に応じた製品の選び方を伝授しよう。

●キーボード選ぶ時の「目のつけどころ」は4つ!
 キーボードを選ぶときは、「キーピッチ」「ホットキー」「キータイプ」「接続方式」の4点に注目しよう。

<キーピッチ>
 1つのキーの中心から隣のキーの中心までの距離。一般的なデスクトップPCのキーボードの場合、キーピッチは18?19mm程度。ノートPCのキーボードはこのキーピッチを狭くし、設置スペースをより少なくすることで小型化を図っている。

 キーピッチは、打ち心地と関係している。一般的には、キーピッチが狭くなると指の動きが小さくなり、タイピングスピードの向上につながるが、そのぶん打ち間違いが多くなる。反対に広くなると、キーの打ち間違いは減るものの指の動きが大きくなり、疲れやすい。

<ホットキー>
 通常はメニューを開いて選択する作業や、利用頻度が高いキー操作を、ボタンを押すことで実行できる機能。ソフトを起動するときは、デスクトップ上のアイコンをクリックするのが一般的。この作業を省略し、キーボードに搭載するボタンを押すだけで起動できるのが「ホットキー」だ。

 キーボードによって搭載するホットキーの種類は異なり、ブラウザやメーラーなど一般的なソフトを起動できるものから、自分でカスタマイズ可能なものまでさまざまだ。自分がよく使う機能のホットキーを搭載しているキーボードを選べば、作業効率をアップできる。

<キータイプ>
 キータイプには、大きく分けて「メンブレン」「パンタグラフ」「メカニカルキー」の3種類がある。キータイプの違いで大きく異なるのが、キーストローク。キーボードを押したときに、キーが押し込まれる深さのことだ。これによって、感触や疲れやすさなどが変わってくる。

 デスクトップPCに付属してくるキーボードには、メンブレンタイプが多い。パンタグラフタイプは、ノートPCが採用している薄型のキー。あまり深く沈まない、軽いキータッチが特徴だ。メカニカルキーは、キーの内側に機械式のスイッチやバネを仕込んでいるタイプ。キーを打つときに「カチャカチャ」というタイプ音が響く。

 日ごろ打ち慣れているキータイプは、デスクトップ派ならメンブレン、ノート派ならパンタグラフとなる。3種類のうちどのタイプがすぐれているというわけではなく、選ぶ基準は、やはり個人の好みになる。ここは一番指になじむタイプのキーボードを選びたい。

<接続方式>
 接続方式もチェックしておきたいポイント。有線式のキーボードだと、PS/2タイプとUSBタイプの2つの接続方式がある。パソコンによっては一方しか使えないモデルがあるので、買い替えにあたっては端子の確認が必要だ。

 PS/2は、キーボードやマウスを接続するコネクタの規格。USB接続方式が主流になる前は、多くのパソコンが採用していた接続方法だ。ただ、USB接続の周辺機器を使うことが多い人は、USBポートが空いていたほうが便利なので、PS/2タイプを選んだほうがいいだろう。

 また、最近では2.4GHz無線やBluetoothを利用した、無線式のキーボードが増えている。PCにレシーバを接続すればワイヤレスで操作でき、パソコンの配線をすっきりできる。2.4GHz無線方式のキーボードなら、10m程度離れた場所からでも操作できるが、レシーバとキーボードの間の障害物に弱い。一方、Bluetoothは有効距離内であれば、障害物があっても操作可能。一般的にBluetoothタイプのほうが価格が高めなので、購入するときは予算と相談しよう。

●自分に合ったキーボードはどれだ!?
 4つのポイントを押さえたら、家電量販店やパソコン専門店へ出かけよう! キーボードは、実際に打ってみないと相性がわからない。最近は、キーボードの試し打ちができるスペースを設けている店がある。自分で見て触れて、お気に入りの一品を見つけよう。

<使い慣れた感覚を求めている方に>
 キーボードを買い替えるけど、スタンダードなモデルで十分――そんな人に向くキーボードは、エレコムの「TK-U12FYA」シリーズ。オーソドックスなキー配置なので、購入したときから、とまどわずに操作できる。2004年8月発売ながら、今年に入ってからも、BCNランキングの月次販売台数シェアでは常に上位を維持(2007年1月?9月)している商品だ。



 サンワサプライの「SKB-SL05UH」シリーズも、スタンダードなキー配置で使いやすいキーボード。USBハブを内蔵し、マウスやUSBメモリなどをキーボードに接続して使用できるのが特徴だ。



 ホットキーを充実させたいなら、メッシュタイプの本体が特徴的なクーラージャイアント「CAESAR KB005U-B」がおすすめ。合計12個のホットキーを搭載し、メールやファイルの検索、ボリューム調整などができる。Windows Vista に対応し、フリップ3Dやガジェット、メディアセンター機能などをキーボードからダイレクトに立ち上げられる。



<キーボードのケーブルが気になる方に>
 バッファローコクヨサプライの「BKBUW02SVA」は、無線キーボード&マウスがセットになった商品。USB接続の無線レシーバで、ワイヤレスで操作可能だ。幅約40cmのコンパクトサイズで、狭いスペースでも使いやすい。キーピッチは19mmで、打ちやすさに配慮している。



 スタイリッシュなデザインが魅力のロジクールの「diNovo Edge」は、Bluetoothに対応。最大約10m離れた場所から、スムーズに動作を実行する。専用の急速充電スタンドが付属し、5分間の充電で約1日使用できる。



 アクロス「ASB-KY3」は、テンキーを搭載しないコンパクトタイプのワイヤレスキーボード。トラックボールやスクロール機能を装備し、カーソル操作と文字の打ち込みがキーボード本体でできる。



<長時間使うと手が疲れてしまう方に>
 マイクロソフトの「Natural Ergonomic Keyboard 4000」は、人間工学に基づいたデザインで、自然な姿勢でタイプでき、長時間使用しても疲れにくい。画面の拡大/縮小ができるズームスライダーを搭載し、片手でマウスを動かしながらズームスライダーを操作する、といった効率のよい操作が可能だ。



 シグマA・P・Oシステム販売の「SUKB104」シリーズは、フラットタイプで打ちやすさを追求。デスクに対してキー面を垂直に設置できる「Zero Degree キーボード」で、タイプ時に手首の傾斜がなく、疲れにくい。仕事で長時間タイピングする人などにオススメ。



<デスク周りをすっきりさせたい方に>
 縦置きスタンドを本体背面に収納しているオウルテック「OWL-KB109STD」。薄さ約20mmで、使わないとき邪魔にならない。また、接続方式はUSBとPS/2両方に対応し、状況に応じて切り替えられる。



 ユーエーシーの「PK-306」シリーズは、キーボードをそのまま立てられるスタンドアップデザインを採用。すべり止めのゴムが付いているので、倒れにくい。本体の側面にオーディオ端子を搭載し、Skypeフォンなどの接続でパソコン本体の端子を取られないので便利だ。



 Flexis「FX200」はシリコン製のキーボードで、なんと丸めてコンパクトにできるスグレモノ。本体サイズは幅305×奥行き103×薄さ2.5mmで、持ち運びに便利。復元性が高く簡単に元に戻せるので、安心してしまえる。汚れが気になったら、コネクタ部を保護しながら水洗いができる。