KDDI、07年秋冬モデル8機種、有機EL端末やウォークマンと連携も

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2007/10/16 21:38

 KDDIは10月16日、携帯電話ブランド「au」の秋冬商戦向け8機種を11月中旬から順次発売すると発表した。「もっと、ケータイを。」をコンセプトに、デザインにこだわった超薄型端末や、高画質を追求したワンセグ対応端末など、多彩な機種を揃えた。



 ワンセグモデルは、東芝製「W56T」、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ製「W54S」、日立製作所製「Woooケータイ W53H」、三洋電機製「W54SA」、京セラ製「W53K」の5機種をラインアップした。

 「W56T」「W54S」「W53H」は、KDDIが韓国のサムソンSDIと共同開発した2.8インチの有機ELディスプレイを採用し、高画質化を図った。有機ELは、コントラストが高く、視野角による変化が少ないため、高画質のワンセグ視聴に向いているという。

 また、「W56T」「W54S」「W54SA」の3機種は、KDDIの携帯電話の開発プラットフォーム「KCP+」に対応しており、ワンセグを見ながら検索サイトで情報を入手したり、GPSを使いながらメールの送受信などを行うことができる。

 「W56T」は、液晶テレビ「REGZA(レグザ)」の映像技術を採用。番組に応じた画質選択と音質調整ができる。人が空や肌などに対して記憶の中で思い起こす「記憶色」と呼ばれる色に沿った映像調整も可能。Bluetooth機能を備え、約800MBのメモリを内蔵する。



 有効324万画素のカメラも搭載。サイズは幅50×高さ106×厚さ17.8.mmで、重さは約145g。カラーは、ハイウェイオレンジ、チャイナホワイト、ユニバースブラック。

 「W54S」は、光沢のあるフレームと上質なツヤ感が特徴の折りたたみ型端末。AVプロファイルに対応したBluetooth機能を装備。対応のレシーバーを使えば、ワイヤレスで高音質な音楽を楽しむことができる。有効324万画素のカメラと800MBの内蔵メモリを搭載する。サイズは、幅50×高さ106×厚さ19.1mmで、重さは約145g。カラーは、フランボワーズレッド、ベルベットブラック、アクアブルー。



 「Woooケータイ W53H」は、日立の薄型テレビ「Wooo(ウー)」の高画質技術を盛り込んだ画像処理エンジン「Picture Master for Mobile」を搭載した薄さ14.2mmの端末。内蔵型のワンセグアンテナを採用。ディスプレイの回転だけでワンセグが起動する「クイックTV起動」、録画予約機能、タイムシフト再生、外部メモリ録画など、ワンセグ機能も充実させた。カメラは有効197万画素。サイズは、幅51×高さ107×厚さ14.2mmで、重さは約131g(暫定)。カラーは、ジャパンブラック、ノルディックホワイト、ユーロパープルを用意。



 一方、「W54SA」は、3インチワイドVGAのIPS液晶を搭載。3D映像の表示能力も向上させた。漆器の小箱をイメージしたデザインを採用。彫刻刀で彫ったようなサイドラインや紋様のようなフロントキーなどをあしらった。カメラは有効318万画素。サイズは幅50×高さ109×厚さ18.9mmで、重さは約144g。カラーバリエーションは、山吹、黒紅梅、白雪。



 「W53K」は、厚さ15.4mmのきょう体に2.7インチのワイドQVGA液晶を採用。液晶を回転するだけでワンセグが立ち上がる一発起動機能やテンキーを長押しするだけで事前に登録した相手に発信する「ワンタッチダイヤル」を搭載した。カメラは有効197万画素。サイズは幅49×高さ106×厚さ15.4mmで、重さは約130g。カラーはパッショネイトレッド、ルミナスシルバー、シャンパンピンク。



 また、デザインにこだわった東芝の超薄型端末「W55T」をラインアップした。「W55T」は、薄さ9.9mmでクレジットカードサイズを意識した超薄型端末。ディスプレイは2.4インチのQVGAクリアスクリーン液晶で、カメラは有効196万画素。男性をターゲットにしており、ステンレス素材を使い、ヘアライン処理や鏡面処理で金属感を出したデザインを採用した。カラーはブリーズゴールド、カームピンク、ゲイルブラックで、3000台の限定ネット販売でプレミアムバージョンも販売する。サイズは幅54×高さ99×厚さ9.9mm、重さは約104g。



 そのほか、東芝製「A5529T」とパンテック&キュリテル製「簡単ケータイ A1407PT」のシンプル端末2機種も用意した。「A5529T」は2.6インチの大画面液晶に、でか文字や大きなキーなど「6つのでか機能」を装備。「簡単ケータイ A1407PT」は、骨伝導スピーカを搭載し、振動で鼓膜以外の部分からも音が伝わる。

 「W56T」「W54S」「W53H」「W54SA」「W55T」は12月以降に発売予定で、「W53K」、「A1407PT」が11月中旬、「A5529T」は11月下旬に発売を予定する。実勢価格は「W56T」「W54S」「W53H」「W54SA」「W53K」が2万円台、「W55T」「A1407PT」「A5529T」は1万円台になる見込み。

 同時に、音楽サービス「LISMO(リスモ)」も強化すると発表した。ソニーと手を組み、同社の携帯オーディオ「ウォークマン」やHDD内蔵コンポ「ネットジューク」と連携した「au×Sony "MUSIC PROJECT"」を展開する。

 新サービスではauの携帯電話でダウンロードした「着うたフル」を新しい統合PCソフト「LISMO Port」経由で、ソニーの「ウォークマン」に転送することができる。ユーザーがPCを持っていない場合でも、ソニーのHDDコンポ「ネットジューク」を使って「着うたフル」を保存することで、ウォークマンに楽曲が送れるようにした。

 LISMO Port」では、PC音楽配信サービス「mora for LISMO」や音楽配信サービス「Any Music」で楽曲をダウンロードできるほか、au携帯電話でダウンロードした「着うたフル」や「ビデオクリップ」、自前のCDから読み込んだ楽曲などを一元管理できる。サービスは「W54S」「W54SA」「W56T」が対応する。

 KDDIの高橋誠・取締役執行役員常務コンシューマ事業統轄本部長は、新サービスの相手にソニーを選んだ理由について「音楽といえばソニーということで、これまでいろいろとやってきたこともあり、(新サービスの)実現が一番早かった」と説明した。一方、ソニーの吉岡浩・業務執行役員SVPオーディオ事業本部本部長は「我々のビジョンとauのビジョンが合っている」と話した。KDDIでは新サービスについて、ソニー以外にも門戸を開く意向で、高橋常務は「コラボレートで重要なのは、オープンマインドが成功の秘訣。ソニーとの関係は排他的なものではない」と述べた。



KDDI=http://www.kddi.com/
「au」=http://www.au.kddi.com/


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