DVDレコーダー いま買うならここがポイント

特集

2007/07/07 17:00

 ハイビジョンの薄型テレビを買えば、次に欲しくなるのがDVD・HDDレコーダー。最近ではフルハイビジョン対応や次世代DVD対応機が登場し機能は一段と進化している。それだけに、何を選べば良いか悩んでいる人は多いはず。製品選択で、今チェックしておきたいポイントを解説しよう。

地デジ対応チェックは必須、アナログだけのモデルがまだある

 製品選択の基準として、まず外せないのは地上デジタル放送(地デジ)が受信可能かどうか。2011年7月でテレビのアナログ放送は終了し、完全にデジタル放送に切り替わる。つまり、アナログ放送しか録画できないDVD・HDDレコーダーでは、番組を録画できなくなってしまうということだ。

 DVD・HDDレコーダーでデジタル放送を録画できる製品の比率は、今年1月の段階で67.4%だったが、5月には92.0%まで高まった。ほとんどの製品が対応している状況だが、それでもアナログ放送しか録画できないモデルが残っている。長期的に使うならデジタル放送の録画対応は必須。まず最初にチェックしたい。



2番組同時録画はTVチューナー種類も調べる

 次におさえたいポイントは「2番組同時録画」機能。同じ時間帯に別チャンネルで放送される番組を同時に録画する機能だ。この機能は数年前から登場し、特別新しい機能ではないが、今チェックしておきたいのは「“地デジが”2番組同時録画」できるかだ。

 単純に「番組」といってもアナログ放送とデジタル放送がある。2番組同時録画を宣伝する製品でも「アナログ+デジタル」があれば、「デジタル+デジタル」もある。2番組同時録画の機種が欲しいと思っている人は、そのモデルが何のテレビチューナーを2基搭載しているかをチェックしよう。長期的にみれば、「デジタル+アナログ」は11年以降2番組同時録画できない。「デジタル+デジタル」を購入した方が、長くこの機能を使い続けられる。


HDD容量チェックも必須。余裕をもった選択を

 地デジ放送を録画しはじめると気になってくるのが、HDDの容量だ。地デジなどのハイビジョン放送では、ビットレート17Mbpsで1時間の番組を録画するのに約7.5GBの容量が必要になる。エントリーモデルに多い250GB程度の容量だと、録画可能時間は約32時間。「録画した番組を消さずに長期保存したい」ユーザーには、容量は不足かもしれない。

 最近は、容量500GBや1TB(1000GB)の機種が登場するほど大容量化が進んでいる。地デジ放送はアナログ放送に比べて録画容量が大きい。どうせ買うなら地デジの完全移行をにらんで、大容量モデルの購入がオススメだ。


新世代DVDも視野に、将来主流になる可能性も

 最近注目度が高く気になる存在が“新世代DVD”と呼ばれるのが、「HD DVD」と「Blu-ray Disc(ブルーレイ ディスク)」だ。DVDに代わるメディアとして注目が高く、聞いたことがある人も多いだろう。DVDよりも録画できる容量が大きく、ハイビジョンの画質を損なうことなく1枚のディスクに大容量映像を録画できるのが魅力だ。

 HDDに録画した番組を現行のDVDにコピーすると、容量が小さいため画質が劣化してしまう。新世代DVDなら、地デジ放送を高精細画質のまま保存できる。
 難点は機種の少なさと価格。対応機種がまだ少なく、価格も現行DVDのHDD/DVDレコーダーに比べ数万円跳ね上がる。メディアも現行DVDに比べて高い。ただ、将来性を考えると選ぶ価値はあるので、予算に余裕があれば新世代DVDを使えるレコーダーを購入するのも選択肢の1つに加えてはどうだろうか。





見逃せない「リンク機能」使い勝手向上の重要な指標に

 テレビとの接続性も見逃せないポイントだ。「BCNランキング」の機種別シェアで上位に位置するシャープの「AQUOS」とパナソニックの「DIGA」。この2モデルに共通する特徴が、「リンク機能」だ。シャープは「AQUOSファミリンク」、松下は「VIERA Link」の名称でPRしている。

 リンクとは、「HDMI」とよばれる端子ケーブルで、テレビやDVD・HDDレコーダー、デジタルビデオカメラ、オーディオ機器などを接続し、すべての操作をひとつのリモコンで済ませることができる機能。テレビとレコーダーが1つのリモコンで操作できれば、使いやすく操作性が格段に向上する。リンク機能は同一メーカーでないと使えないので、テレビを含めてどのメーカーに統一するか決める必要がある。

 このほか、スポーツのダイジェストだけ抜き出して再生するダイジェスト機能や、携帯電話からの予約機能、CMカット機能などさまざまな付加機能をメーカーが提供している。これまで紹介したチェックポイントだけでなく、メーカーが用意する細かな付加機能も十分に見定めて、自分に最適な一台を選ぼう。