アットネットホームなど、動画配信で動物園の入園者数が3倍増・過去最高

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2007/03/15 22:23

 アットネットホーム(深町俊幸社長)は3月15日、05年3月に配信を開始した動物園のライブ映像が見られる日本初のサイト「デジタルアニマルパーク」の実績報告を行った。


 長野県須坂市(三木正夫市長)と須高ケーブルテレビ(丸山康照社長)、アットネットホームが協力し、長野県・須坂市動物園の映像を配信するサービス。コンテンツ制作やSNSの設置、インターネットでの全国配信を担当するのはアットネットホーム。また、須坂市動物園が映像の提供やカメラの設置場所の指導、職員によるコラムの執筆を手がけ、須高ケーブルテレビは、インフラの整備や同サイトで配信中の番組「動物園だより」の制作を行う。インターネットサービスプロバイダ(ISP)・地方自治体・CATVの3者によるコンテンツの提供は、全国でも珍しいという。


 会員限定のサービスで、アットネットホームと提携する全国173局のCATV専用のインターネットサービスに申し込むと視聴できる。アカカンガルー、フンボルトペンギン、ベンガルトラなど12種類の動物の獣舎や水飲み場などに定点カメラを設置。通常では見られない至近距離で動物の生態が観察できる。24時間いつでも映像を視聴できるので、昼間には動く姿があまり見られない夜行性動物を観察することも可能。

 このサイトの効果で、06年度の須坂市動物園の入園者数は3月13日現在で21万人を数えた。これは、過去最も多かった81年度の14万人をはるかに超え過去最高。ちなみに、サイトの開設前の04年度は入園者数は7万人だったため、実に約3倍に伸びた計算になる。また入園料収益も増加。04年度では832万円だったが、06年度は2791万円(同年度4-2月)に達した。このほか、全国的に有名になったアカカンガルー「ハッチ」をはじめとした、動物グッズの売り上げも増加した。


 なお、「デジタルアニマルパーク」は3月20日にリニューアルする予定。定点カメラを17台から22台に増設し、映し出す動物の種類も現在の12種類から16種類に増やす。新しく観察できるようになるのは、ギンギツネ、ハクビシン、プレーリードッグ、マントヒヒ。また、動物の写真を用いたオリジナル壁紙を販売したり、新サービス、ソーシャルネットワークサービス(SNS)「ハッチの家族日記(仮)」を開設するほか、4月には一般の人でも視聴できるよう、須坂市のホームページでもアカカンガルーのライブ映像を公開する予定。