これまでプラズマテレビの独壇場だった50V型以上の市場に液晶テレビが進出し始めた。06年11月の「BCNランキング」では、50V型以上で液晶の販売台数シェアが30%を突破。大型化がポイントと言われる薄型テレビの06年年末商戦は、液晶テレビがけん引することになりそうだ。

 これまでプラズマテレビの独壇場だった50V型以上の市場に液晶テレビが進出し始めた。06年11月の「BCNランキング」では、50V型以上で液晶の販売台数シェアが30%を突破。大型化がポイントと言われる薄型テレビの06年年末商戦は、液晶テレビがけん引することになりそうだ。

●10月にかげり見えた薄型テレビだが、11月には持ち直し期待をつなぐ

 ここ1年以上にわたり、前年同月比130%前後と好調に販売台数を伸ばしてきた薄型テレビ。しかし、年末商戦序盤の10月には台数で同115.4%と、伸び率にかげりが見え始めた。金額でも同103.0%と1ケタ成長に留まっている。その反動か、11月には台数で同146.1%、金額で同126.0%と急激に持ち直し、例年ピークを迎える12月に期待をつないだ。


 ただ、これまで台数で同170%前後、金額で同140%前後で推移してきたプラズマテレビは回復が鈍い。11月には台数ベースで同145.7%と持ち直したものの、金額ベースでは同107.6%とふるわない。金額が伸び悩んでいる背景には、ボリュームゾーンの40-50型未満の値下がりがある。今年6月からの半年間で平均価格は25.7%も下落しているのだ。さらに、液晶テレビの大型化で、プラズマと液晶の棲み分けの境界線が崩れたことも要因と考えられる。

●プラズマテレビの独壇場だった50V型クラスに液晶テレビが進出

 40V型以上の大画面はプラズマ、それ以下は液晶といった「棲み分け」は、もはや成立しなくなってきた。液晶テレビとプラズマテレビの画面サイズ別の金額構成比を見ると、割合が高いのはプラズマテレビでは40-50V型未満、液晶テレビでは32-40V型未満と、確かにボリュームゾーンは異なっている。しかし、液晶テレビの大型化は金額にも表れており、11月現在では40V型以上が占める割合が20%を突破、大型化に拍車がかかっている。


 50V型以上のテレビとプラズマテレビの台数シェアを機種別で見ると、10月に発売したシャープの52型液晶テレビAQUOS(アクオス)「LC-52GX1W/2W」が健闘。50型以上の液晶テレビは、05年11月にはわずか2.7%のシェアだったが、これを、06年11月には32.9%に押し上げた。発売直後の機種であるため、この勢いが持続するかはわからない。しかし、これまでプラズマテレビしか選択肢のなかった50V型以上のクラスに強力な液晶テレビが登場したことで、液晶テレビ対プラズマテレビの価格競争も誘発しそうだ。日本家屋の広さを考えると、60型以上の大画面テレビの需要は限定的。プラズマテレビと液晶テレビは、今後パイを奪い合うことになりそうだ。


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など22社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。