NTT都市開発(三田清社長)とNTTファシリティーズ(森勇社長)は、オフィスビルの屋上にサツマイモの水気耕栽培システム導入し、ヒートアイランド対策の効果を検証する共同実証実験を始めたと発表した。

 サツマイモは、葉面が蒸散することで気化熱が発生し大量の熱を吸収することから、周辺の空気の温度上昇を抑えることができる。今回の実験では植物が必要とするミネラルなどの成分を含んだ肥料を水に溶かした「液肥」を栽培ユニットに循環させることで、土を使わずにサツマイモを栽培する。

 NTT都市開発は所有するビルの環境改善や環境保護活動の推進・展開の一環として、屋上サツマイモ水気耕栽培システムを設置。NTTファシリティーズは、効果的なヒートアイランド対策ソリューションとしてシステム設置に関わるエンジニアリングの実証やデータ実測による有効性の検証を行う。

 2社が使用しているサツマイモの水気耕栽培システムは、土を必要とせず、栽培も容易で、サツマイモの葉が大きく幾重にも重なり合うため、単位面積あたりの蒸散量や遮熱効果が見込める。2社では、蒸散効果などを定量的に把握するために、測定器を設置して検証を行っている。

 これまでの測定の結果では、芝を用いた屋上緑化に比べ蒸散量で約1.5倍の効果を確認。緑化されていない無処理区と比べた場合、屋上表面温度の差が最高で約25度にもなり、高い遮熱効果があることもわかった。実証実験の最終結果は11月の収穫後に公表する予定。

 今後はシステムの改良やコストダウンの検討を行い、市場から広く受け入れやすくヒートアイランド対策に有効なソリューションの1つとして開発を進める。2社ではほかのヒートアイランド対策と合わせて提供していくとしている。