パイオニア、DVDレコーダー開発は継続、BDにも注力、中期事業戦略発表会で

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2006/06/06 20:29

 パイオニアは6月6日、都内でマスコミ、アナリスト向けの企業説明会を開催し、07年3月期の業績予想及び中期事業戦略を発表した。09年3月期には連結営業収入9500億円、連結営業利益率3%以上を目指す。

 パイオニアは6月6日、都内でマスコミ、アナリスト向けの企業説明会を開催し、07年3月期の業績予想及び中期事業戦略を発表した。09年3月期には連結営業収入9500億円、連結営業利益率3%以上を目指す。

 説明会の席上、須藤民彦社長は「新しいモノを創って、新しい価値を生むことが、パイオニアの再生には欠かせない」との考えを述べた。

 一部報道にあったDVDレコーダー開発中止に関しては、「これまでは“自前主義”で生産・開発を進めてきたが、今後は他社とのコラボレーションを図るなど、これまでの開発資源を活かしながら、開発投資を抑制していきたい」(須藤社長)と、今後もDVDレコーダーの開発を継続していくとした。一方、新規商品であるブルーレイディスク(BD)プレーヤーに関しては、開発に加え全世界での販売にも力を注ぐ方針だが、BDレコーダーの計画に関しては未定。また、PC用ドライブの開発では、主力はすでにBDに移行している。

 不振が続くホームエレクトロニクス分野で、大きな課題であるPDP事業について、須藤社長は「大きな営業赤字の原因として、販売能力と生産能力のミスマッチがあった」とし、今後は、画質、デザイン、機能、使い勝手、品質、音へのこだわりといった“プレミアムバリュー”を高め、販売台数に対応して生産能力の増強を実施。「生産能力の増強は、パネルプラントのスクラップ&ビルドや、他社との共同投資、部品の相互供給などあらゆる可能性を検討していく」(須藤社長)方針を明らかにした。

 なお、07年3月期の連結業績予想では、営業収入が前期比750億円増の8300億円、営業利益はPDPの収益性改善や、カーエレクトロニクスの利益が着実に回復することなどを踏まえ、前期比284億円増の120億円を見込んでいる。