トレーニングソフトといえばこれまでタイピングやアプリケーションソフトの習得など、「PCスキルを上げる」ためのものが中心だった。しかし最近では速読や記憶力向上など、いわゆる「脳力」を開発するソフトに人気が集まっている。「BCNランキング」06年5月第4週(5月22日-5月28日)で、PCの「トレーニングソフト」部門で1位を獲得したのも、「あの人」が監修した「脳を鍛える系」ソフトだった。

 トレーニングソフトといえばこれまでタイピングやアプリケーションソフトの習得など、「PCスキルを上げる」ためのものが中心だった。しかし最近では速読や記憶力向上など、いわゆる「脳力」を開発するソフトに人気が集まっている。「BCNランキング」06年5月第4週(5月22日-5月28日)で、PCの「トレーニングソフト」部門で1位を獲得したのも、「あの人」が監修した「脳を鍛える系」ソフトだった。

●脳研究の第一人者川島教授監修でブレイク、流れはニンテンドーDSから

 販売本数シェア9.7%で1位を獲得したのは、インターチャネルの「脳力トレーナー」。東北大学川島隆太教授が監修した脳を活性化させるトレーニングソフトだ。川島教授は脳のどの部分にどのような機能があるのかを調べる「ブレインイメージング研究」の第一人者で、ニンテンドーDSソフト「脳を鍛える大人のDSトレーニング」「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」の監修を担当している。


 川島教授の研究で、記憶力、集中力、コミュニケーション能力など、脳全体の働きを司る前頭前野は、簡単な計算を解くことで活性化することがわかった。そのため、「脳力トレーナー」は簡単な計算問題を100問収録した。また脳力の活性化をチェックする「機能チェックテスト」も収録し、目に見えないトレーニングの成果を確かめることができる。

●伸び続く「脳鍛える系」ソフト

 「脳力トレーナー」の発売は05年2月。発売から実に1年以上経過したソフトだ。ランキング1位獲得のきっかけは05年12月発売のニンテンドーDSソフト「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」。「脳鍛える系」ブームの火付け役ともいえるソフトだ。発売と前後して女優の松嶋菜々子さんが出演するTV-CMが放映されるなど、プロモーション効果も手伝って一躍人気を集めた。この影響が、同じく川島教授が監修したPCソフト「脳力トレーナー」にも波及したものと思われる。

 特にTV-CMの効果は大きく、放送される前と後の販売本数シェアを比べてみると、05年12月の月次データではシェア3.8%で3位だったのに対し、06年1月には同7.6%で1位にジャンプアップしている。こうした現象がトレーニングソフト全体にも及び、「脳力トレーナー」以外にも「脳力」開発ソフト全体が活性化した。


 試しに、トレーニングソフトの中でタイトルに「脳」という文字が入るソフトの販売本数シェアを調べてみたところ、04年6月では9.5%しかなかったものが、06年4月には28.1%にまで急上昇している。「脳」のトレーニングブームはまだまだ続きそうだ。


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など18社・約2200の店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。