薄型テレビ市場が活気づいている。例年なら夏のボーナスシーズンが山場となるが、今年はサッカー・ワールドカップドイツ大会を6月に控え、ゴールデンウィーク商戦も激しくなりそうだ。すでに店頭にも、発売前のモデルも含め各社の新製品が出揃ってきた。そこで、32V型以上の液晶とプラズマそれぞれのテレビについて「BCNランキング」をみながら、「サッカー商戦」突入直後の模様をまとめた。

 薄型テレビ市場が活気づいている。例年なら夏のボーナスシーズンが山場となるが、今年はサッカー・ワールドカップドイツ大会を6月に控え、ゴールデンウィーク商戦も激しくなりそうだ。すでに店頭にも、発売前のモデルも含め各社の新製品が出揃ってきた。そこで、32V型以上の液晶とプラズマそれぞれのテレビについて「BCNランキング」をみながら、「サッカー商戦」突入直後の模様をまとめた。

 現在、薄型テレビで最も人気のあるサイズは32V型で、その次は20V型。「実売が20万円前後と他のサイズよりもお買い得感があり、32V型は売れている。一方20V型以下の比較的小型のサイズは、とりあえず液晶テレビがほしいという層や、一人暮らしや書斎での個人視聴を求める層を中心に売れている」(都内の大手量販店店員)ようだ。


 年度末は、新たに一人暮らしを始める人も増え新生活需要などもあった影響か、20V型、15V型といった小さなサイズがよく売れた。4月に入ってそうしたニーズも一段落。再び32V型、37V型といった、大画面のテレビのシェアが伸びはじめている。家族で楽しむなら、やはり32V型以上のサイズがほしいところ。そこで32V型以上の大型クラスの動向をみていこう。

●液晶とプラズマ、サイズ別での趨勢は?

 「BCNランキング」4月第3週(4月10日-4月16日)で、32V型以上で液晶とプラズマの割合を見ると、液晶テレビが78.9%、プラズマテレビが21.1%だった。サイズ別で見ると、30V型台では液晶が85.5%、プラズマが14.2%、40V型台では液晶が64.7%、プラズマが35.3%、50V型以上では液晶が2.7%、プラズマが97.3%。一番大きなクラスではプラズマが強いものの、40V型台ですでに液晶がプラズマを上回っている。


 それぞれの長所として、液晶テレビは「明るい部屋でもメリハリのある映像が楽しめる」「省エネ」などが挙げられ、プラズマテレビは「応答速度が速く、スポーツなどの動きの早い映像も滑らかに表現できる」「視野角が広い」などが挙げられてきた。とはいえ、技術が日進月歩で進む中、両者の差は縮まりつつある。液晶かプラズマを決める際には、やはり実際に映像を見て決めたほうがいいだろう。

●液晶ではシャープ「AQUOS」対ソニー「BRAVIA」の構図鮮明に

 まず液晶では、サイズ別で最も多いのが32V型で66.8%を占めている。次いで37V型が18.3%、40、42V型が9.7%、45-47V型が4.9%と続く状況だ。


 機種別の売れ筋ランキングでは、06年3月発売のシャープAQUOSの32V型「LC-32BD1」が販売台数シェア7.2%で1位を獲得した。亀山工場製を全面にアピールしたモデル。小型も含めた液晶テレビ全体でもトップシェアとなった。立ち上がりから好調で、発売直後に液晶テレビ全体で6位にランクイン。その後じわじわと順位を上げてきた。「ブラックASV液晶パネル」を搭載し、1200:1のコントラスト比を実現している。実売では20万円前後。

 2位はソニーBRAVIAの32V型「KDL-32V1000」で、シェア6.6%。すでに生産が終了しているモデルで、実売では20万円を切る。後継機となる「V2000」シリーズが早くも店頭に並び始めている。

 3位はシャープAQUOSの37V型「LC-37BD1W」で、シェア3.2%。地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタル放送対応のデジタルWチューナーを搭載し、デジタル放送を見ながら、別のデジタル放送を外部のDVDレコーダーなどに録画できる。実売では30万円前半。

 4位はソニーBRAVIAの40V型「KDL-40V1000」、5位はシャープAQUOSの32V型「LC-32BD2」がランクイン。32V型以上の液晶テレビではソニーとシャープが人気を二分する形になっている。

●プラズマは、やはり松下の新モデルが好スタート

 プラズマではどうだろう。サイズ別では、最も多いのが37V型でプラズマテレビ全体の52.6%。次が42、43V型で30%。37V型の価格帯は、20万円強から30万円前後、42V型の価格帯は20万円台半ばから30万円台半ばといったところ。液晶テレビと比較すると、より大画面のモデルで割安感がある。


 販売台数シェア1位は、26.3%で松下の「TH-37PX50」。05年9月発売の旧モデルだが、実売で30万円を切る価格が魅力となっているようだ。次いで、同社が4月に発売したばかりのVIERA「PX600シリーズ」の37型、42型、50型の3機種が2、3、4位にランクインし、好調な立ち上がりを見せた。

 「PX600シリーズ」は、「ビエラリンク」を搭載したのが特徴。DVDレコーダー「ディーガ」や、AVアンプと5.1chスピーカーを組み合わせた「サウンドセット」を、HDMIケーブルで接続することで、デジタル伝送による高画質と高音質を楽しむことができる。さらにVIERAのリモコンひとつですべての機器操作ができる「快適操作」がアピールポイントだ。

●原寸大の「カタログ」を部屋で広げてチェックという方法も

 ここで薄型テレビの選び方について、おさらいをしておこう。まず、サイズ。一応部屋の寸法をチェックして売り場に行ったものの、広い売り場で、65V型などという巨大なディスプレイが並んでいれば、37V型や42V型などは小さく見えてしまう。つい、大き目のサイズに目が行きがちだ。しかし、自分の部屋に入らなければ話にならない。そんなときは売り場で、メーカーが用意した原寸大に広げられるカタログをもらって帰ろう。自宅で広げて、原寸で自分の部屋に置いた感じをチェックすると一目瞭然だ。

 4対3のブラウン管テレビからの買い替えを狙っているなら、画面の高さに要注意。例えば、29型のブラウン管とワイドの32V型で比べると、左右は薄型テレビが長いものの、上下は逆に短く、32V型のほうが小さく見えてしまうこともある。さらに、薄型テレビはその名の通り薄いため、ブラウン管型のテレビの位置よりも後ろに置くことになる。つまり、いつもテレビを見てる距離よりさらに画面が遠くなり、小さく感じることもあるようだ。せっかく大きな薄型テレビに買い替えたのに「逆に小さく感じる」という失敗は避けたいところだ。

 そのほか、フルハイビジョン対応かどうかなどのスペックや消費電力、リモコンなどの操作性などもチェックしておきたい。ハイビジョン録画できるHDD-DVDレコーダーとの接続を考えているならHDMI入力端子、DVI入力端子などインターフェースの有無も見落とせないポイントだ。

●もう店頭では、新製品が勢ぞろい

 新製品が出揃ってきたこの時期、「やっぱり予算最優先」という人にとってもチャンスだ。今あえて旧モデルの在庫処分品を狙って、同じ価格でひと回り大きなサイズのテレビを購入できるかもしれない。


 店頭では、4月、5月の新製品が早くも並び始めている。プラズマテレビでは、250GBのHDDを搭載し、デジタルハイビジョン画質で約23時間の録画ができる日立の「HR9000シリーズ」の42V型、37V型。また、パイオニアが6月上旬に発売するテレビチューナー別売りの50V型のフルHDプラズマモニターなどなど。液晶テレビでも、東芝が5月上旬に発売する160GBのHDD内蔵の32V、37V、42V型などだ。この連休でひととおりの新製品は実際に見て選ぶことができそうだ。そろそろ大画面の薄型テレビを……と考えるなら、休みを利用して販売店に出かけてみてはいかがだろうか。


*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など18社・約2200の店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。