大日本印刷(DNP、北島義俊社長)は4月17日、カテナ(平本謹一社長)と富士常葉大学環境防災学部の小村隆史助教授と共同開発した「傷病者トレーサビリティシステム」に、携帯電話で撮影した画像を使って傷病者の安否確認を効率化する新機能を追加したと発表した。

 「傷病者トレーサビリティシステム」は、アノト社のデジタルペンを用い、大規模災害時に傷病者の情報をデジタル化し、搬送ルートや収容先医療機関の把握、安否の確認などを可能にするシステム。医療従事者が、治療の優先順位付けを行い、傷病者の状況を共有するための用紙「トリアージタグ」に、デジタルペン用の微細なドットパターンを印刷し、傷病者の氏名・年齢・性別・受傷部位・受傷程度・連絡先などを記入する際、デジタルペン内蔵の小型カメラがペンの軌跡を読み取って情報をデジタル化する。デジタルペンの軌跡データはパソコン経由でサーバーに伝送され、傷病者情報として登録される。

 トリアージタグには識別用の個別番号と、傷病者情報を集約するサーバーのアドレス情報を埋め込んだ2次元コード(QRコード)も印刷されており、コードをカメラ付け携帯電話で読み取り、サーバーにアクセスすれば登録済みの傷病者情報を入手できる。

 今回、この傷病者情報に、カメラ付き携帯電話で撮影した傷病者の衣服や所持品などの画像を関連付けて登録、表示できる機能を新たに盛り込んだ。傷病者情報と画像は、IDとパスワードで閲覧制限を設けた専用サイトで公開し、医療機関の間で情報の共有を図るほか、家族からの問い合わせに対応できるようにした。

 3者では、4月21日に兵庫県尼崎市にある尼崎市消防局防災センターで、公開デモンストレーションを行い、新機能を搭載したシステムの有効性や課題などを検討する予定。