ワコム、電子ペンでも指でも操作可能なタッチパッド技術を開発

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2006/04/12 12:03



 ワコム(山田正彦社長)は4月11日、世界初となる電子ペンと指の両方でカーソル操作や入力ができるセンサー統合技術「ペナブル・デュアルパッド」を開発し、対応する電磁誘導方式(EMR)センサーと電子ペンの出荷を開始したと発表した。

 ノートPCのタッチパッドで使われている、指の動きを電気で検知する「静電容量方式」などのセンサーとワコムの電磁誘導方式センサー、コントローラーを独自方式でシステム化。電子ペンのEMRセンサーと指センサーをデバイスドライバーで切り替えて制御するため、タッチパッド上で指の操作に加え、電子ペンでも直感的な機器操作と精度の高い文字入力を行うことができる。

 静電容量方式のセンサーが機能している状態では、指先でカーソル操作ができ、電子ペンをタッチパッドに近づけるとEMRセンサーが感知し、ドライバーがEMRセンサー機能に切り替え、ペンによるカーソル操作と入力が可能になる。

 この技術はすでに富士通が採用。ペン入力が可能な「フラットポイント・デジタイザ」として4月に発売するノートPC「FMV-BIBLIO NBシリーズ」に搭載している。ワコムでは「ペナブル・デュアルパッド」式のEMRセンサーと電子ペンで初年度50万本の出荷を見込んでいる。