独立行政法人の情報通信研究機構(NICT、長尾真理事長)は3月28日、日本人の成人男女の平均的体形と内部組織の形状を微小な要素集合体として表現した「数値人体モデルデータベース」の有償公開を開始したと発表した。税別利用料は男性と女性それぞれ頭部のみが30万円、全身が80万円。

 人体を2mmの立方体ブロックで分割し、各ブロックに筋肉や脂肪といった組織名を示す番号を付けたモデルで、電波と人体の相互影響の研究用に開発されたもの。ブロックに付けた組織名に対応する電気定数を設定することで、電波が人体に吸収される様子をシミュレーションできる。

 また、物質の変形度合いを示す「弾性係数」や「放射線吸収係数」などを設定することで、例えば車が衝突した場合の搭乗者の被害解析やがん患者の放射線治療計画作成などに応用もできる。

 NICTではこれまでデータベースを国内外の大学などの研究機関に学術利用限定という条件付きで無料提供してきたが、企業からの利用希望が多くあったことから有償公開を開始した。