日立製作所基礎研究所(長我部信行所長)は3月7日、屋内で目的地を指示すると経路を見つけて移動し、その場所の画像をネットワーク経由で送信する巡回監視用カメラロボットを開発したと発表した。

 カメラロボットはドーム型の上部に収納された監視カメラのほか、レーザー式のセンサー、タイヤを使った移動ユニット、情報処理用コンピュータで構成。

 まず、撮影したい場所を指示すると屋内を移動しながら目的地までの地図を自動的に作成する。次にその地図とセンサーで自身の位置を確認し経路を自動的に計算しながら移動。目的の場所に着くとドーム部分からカメラが出て画像を撮影し、送信する仕組み。ロボットには無線LANが装備されており、インターネット経由で操作、制御できる。位置特定用機器や経路を示すための目印などが不要で部屋のレイアウトの変更などがあっても柔軟に対応できるのが特徴。

 以前に撮影したことがある場所なら最新の撮影画像との違いを検出できるため、異常の発見に利用できる。カメラの向きが多少ずれていていても補正することもできる。

 ロボットは作成した地図と距離センサーを使って自分の位置情報を確認しており、精度は平均誤差2cm以下。3次元情報を2次元データに置き換える幾何学情報処理技術と統計手法を応用することで正確な位置把握ができる。地図は移動周囲の障害物などがあった場合には、その配置を検知し自動的に修正、更新していく。

 日立ではビルや店舗などで夜間の巡回監視ロボットといった利用方法を想定。時期は未定だが、今後は技術的な課題を検討しながら実用化をめざす。