清水建設(野村哲也社長)はシャープ(町田勝彦社長)と共同で中小規模の事業所向けに低コストで構築できる建物内のセキュリティシステムを開発、2年間の実証実験を経てこのほど実用化したと発表した。

 システムは容量が1MBのシャープ製のICカードとカードリーダ・ライタで構成。カードリーダ・ライタに入退室管理や入金精算機などのプログラムを組み込み、ICカードの情報と直接照合して認証する仕組み。

 例えば、ICカードに各自の指紋情報を登録しておけば、リーダライタを介して指紋認証センサーの情報と照合するだけで認証ができる。指紋をはじめとする生体情報をサーバーに集約せず、各自が持つICカードに記録するだけなので、プライバシー侵害の心配がない。さらに、カードリーダ・ライタとICカードだけでシステムが構築できるため、専用サーバーなどが不要で、低コストで導入ができるのも大きな特徴。

 搭載するプログラムによって、入退室管理やPCへのログイン、食堂・売店での支払い決済などに利用でき、ネット接続機能を使ってインターネット経由で遠隔地からPCでドアを開閉するといった操作や監視にも対応した。

 価格は導入する施設の規模や人数によって異なるが、1万平方メートルの建物、従業員が300人、入退室管理、食堂の決済、PCへのログインなどで利用した場合で1000万円程度。清水建設では企業の事務所や生産、研究施設などでの利用を見込む。第1号として清水建設が施工した首都圏の病院で採用が決まっている。