コニカミノルタ、カメラ事業から撤退、デジタル一眼レフはソニーに譲渡

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2006/01/19 22:35

 コニカミノルタホールディングス(岩居文雄社長)は1月19日、フィルム・デジタルのカメラ事業と印画紙などのフォト事業から撤退すると発表した。

 コニカミノルタホールディングス(岩居文雄社長)は1月19日、フィルム・デジタルのカメラ事業と印画紙などのフォト事業から撤退すると発表した。

 カメラ事業の撤退は3月末。デジタル一眼レフカメラシステムについては、コニカミノルタの「αマウントシステム」と互換性を持つデジタル一眼レフカメラの開発、設計、製造などの一部資産をソニーに譲渡する。フィルム・デジタルカメラ、レンズなどの修理をはじめとするアフターサービスについては4月以降、ソニーに業務を委託する。ソニーとコニカミノルタフォトイメージングとは昨年7月、レンズ交換式デジタル一眼レフカメラを共同開発することで合意していた。

 フォト事業では、カラーフィルム、印画紙は段階的に製品を絞り込み、今年の下期末までに生産を終了する。ミニラボ(現像装置)は3月末までに生産を止めるが、メンテナンスなどのサービスは4月以降、全世界を対象にノーリツ鋼機(佐谷勉社長兼CEO)が引き継ぐ。

 コニカミノルタのカメラ、フォト事業は業績が悪化しており、05年3月期のカメラ事業の売上高は1170億円、営業損益は73億円の赤字、フォト事業の売上高は1515億円、営業損益が14億円の赤字だった。同社では業績不振のカメラ、フォト事業から撤退し、デジタル複合機などの情報機器や光学機器、ディスプレイ分野に経営資源を集中する方針。

 同時に全世界の従業員3万3000人のうち3700人を削減する計画と4月1日付で太田義勝(おおた・よしかつ)副社長が社長に昇格する人事も発表した。岩居社長は取締役会議長に就任する。