鹿島建設(中村満義社長)は、京都大学防災研究所・立川康人助教授の指導のもと、山地での雨水流出状況をシミュレートする「山地降雨流出予測解析システム」を開発した。


 鹿島建設(中村満義社長)は、京都大学防災研究所・立川康人助教授の指導のもと、山地での雨水流出状況をシミュレートする「山地降雨流出予測解析システム」を開発した。

 森林の土によって洪水の発生が抑えられるとされる「緑のダムの効果」を具体的に解析するもの。森林土壌の雨水浸透・貯留効果を立川教授らのグループが提案する手法で解析し、山地における雨水の流出状況をシミュレートする。

 山地での雨水の流れ方をモデル化する場合、一般には、簡潔でブラックボックス的な「集中型モデル」が利用されるが、今回のシステムでは、水理学的基礎に基づいた「分布型モデル」を採用。また山地斜面のモデル化についても、斜面上の各点をネットワークとして表現した「流水線モデル」を使うことで精度を向上させた。この結果、を7月18日に起こった福井豪雨の洪水における九頭竜川水系の「足羽川流域」を対象に、今回のシステムを検証したところ、ほぼ実績値に近いシミュレーション結果が得られたという。

 解析結果のアニメーション表示にも対応し、山地から都市域の上流河川などへの雨水流出も正確に算出、よりきめ細やかな洪水対策を提案することができる。同社ではすでに開発済みの「都市型水害予測解析システム」と合せて活用することで、都市域から山地までを視野に入れた洪水対策を積極的に提案していく考え。