低価格帯のDVD/HDDレコーダーが売れている。まずは、「BCNランキング」3月1週のDVD/HDDレコーダー価格帯別販売台数シェアを見て欲しい(図)。今回は、「6万円以下」「6?10万円」「10万円以上」という、3つの価格帯で販売台数シェアを切り分けてみたのだが、驚くべきことにその大半が、6万円以下のミドルからローエンドモデルに集中していることがわかる。

 低価格帯のDVD/HDDレコーダーが売れている。まずは、「BCNランキング」3月1週のDVD/HDDレコーダー価格帯別販売台数シェアを見て欲しい(図)。今回は、「6万円以下」「6?10万円」「10万円以上」という、3つの価格帯で販売台数シェアを切り分けてみたのだが、驚くべきことにその大半が、6万円以下のミドルからローエンドモデルに集中していることがわかる。


 DVD/HDDレコーダーは、ここ2年くらいの間に勃興してきた商品ジャンルだ。1年ほど前には、「10万円近辺で買えるモデルが一番オトク」といわれていたことを考えると、ちょっと信じられない状況ではある。しかし、納得できる話でもあるのだ。

 事実、6万円以下のDVD/HDDレコーダーはとてもオトクだ。

 とにかくHDDの容量が増えた。この価格帯だと160GB?250GBが一般的だが、これは1年前なら15万オーバーのハイエンドモデルの容量である。SPモード(約4?5Mbps)であれば、70時間から110時間程度の番組が記録できるわけで、一般的なユーザーであればほぼ文句のない数値だ。

 また、内部のハードウェアがハイエンドモデルとほとんど変わらない製品が増えてきたことにも注目したい。画質を決める重要な要素であるエンコーダチップ、周辺のシステムチップ、ダビング速度に影響する書き込み対応DVDドライブなどは、ハイエンドからローエンドまでまったく同じ、というシリーズも少なくない。部材の調達コストはスケールメリットに強く影響される以上、これは当然の流れだ。

 もちろん、アナログ回路の作り込みや出力端子の数や形状など、差別化を図るポイントはさまざまで、上から下までまったく同じ、ということにはならない。しかし、こだわりをもたないユーザーであれば、基本的な録画/ダビング性能で上位モデルとほぼ同じであれば、高価な上位モデルを選ぶ理由はない。

 ここからは、各価格帯別にDVD/HDDレコーダーの売れ筋ランキングと人気商品の特徴をみていくことにしよう。


■6万円以下


 6万円以下の価格帯で強いのは、ソニーのスゴ録シリーズ。1位を獲得したのは、GRTやBSチューナー機能を搭載しないローエンドモデルの「RDR-HX50」だ。2位の東芝「RD-XS36」以下を大きく引き離してのトップ獲得である。2位以下の売り上げシェアは、5?8%とドングリの背比べ状態だが、2番組同時録画機能とBSチューナー内蔵の「RD-X36」、GRTとBSチューナー内蔵の「RDR-HX70」が、揃って2位、3位につけているのがおもしろい。価格はもちろん第一の要素だが、それでも機能性が気になるユーザーが増えている、ということだろう。

■6?10万円


 6?10万円の価格帯では、突出したシェアを獲得したモデルはない。約7?11%の間で前後し、どのモデルがトップを飾ってもおかしくないという状況である。さて、この価格帯で強いのは、HDD/DVDへの録画機能に加え、VHSデッキの機能性を一体化したモデルだ。今回のランキングの中では、1、3、4、6、7、8位がこのタイプ。ビデオデッキのリプレースやVHSテープのDVDビデオディスク化を考えているユーザーであれば、このくらいの予算を見ておいた方がよい。

■10万円以上


 10万円以上は、売り上げシェアで5.1%と、一部のエンスーユーザー以外には訴求力がないことが実証されてしまった価格帯。ここまで来ると、デジタルハイビジョン対応モデルがズラリと顔を揃える。ハイビジョン対応モデルが欲しいのであれば、予算は大目に見ておかなければならない、ということだ。

 ともあれ、次世代光学メディアのすう勢と決着、ハイビジョン対応モデルの進化に一区切り付いていない状況では、ハイエンドモデルに手を出すのはちょっと怖い。むしろ、お買い得で機能性に優れる6万円以下のDVD/HDDレコーダーで過渡期を乗り切ることこそが、賢い戦略といえるだろう。(フリージャーナリスト・竹内亮介)